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ランドローバー ディスカバリー

掲載日 : 2007年04月19日

第4回:英国生まれの本格オフローダー、その魅力は?

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英国産まれの本格派SUV、ランドローバー ディスカバリー。伝統とテクノロジーが共存するプレミアム4×4の実力やいかに!?

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ディフェンダーとレンジローバーの間を埋めるモデル

ディスカバリー シリーズ1

実用車的なディフェンダーと豪華なレンジローバーとの間を埋めるランドローバー第3のモデルとして、1989年に発表されたのが「ディスカバリー」だ。レンジローバーにも搭載されたV8エンジンやラダーフレーム、パートタイム4WDなど本格オフローダーにふさわしいメカを搭載しつつ、サードシートを装備してワゴン的な性格もプラス。走破性はもちろん、カジュアルな内外装、魅力的な価格で、ランドローバーの人気に大きく貢献した。

メカニズム面を強化したシリーズ2

ディスカバリー シリーズ2。シリーズ1との違いが分かるだろうか?

今回紹介する2代目ディスカバリー(シリーズ2)の登場は1998年(日本導入は翌年)。外見こそシリーズ1にそっくりだが、エンジンのパワーアップやトレッド拡大によるオンロード性能の強化、電子デバイスの付加など、メカニズム面には大きく手が加えられている。3列目シートは従来のサイド跳ね上げ式から、前向きに座れる折り畳み式に変更された。2005年に後継の「ディスカバリー3」にバトンタッチした。

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シンプルなグレード構成

ディスカバリー シリーズ2 マイナーチェンジ後モデル。ご覧の通り、フロントマスクは大きく変更が加えられた

1999年5月の登場時は3つのグレードで構成。いずれも搭載エンジンは4リッターV8だ。サードシートが省かれたベーシックグレード「XS」、XSをベースにセルフ・レベリング・サスペンション(SLS)が付く7人乗り仕様の「XSプラス」、XSプラスに主に内装面で豪華な装備を追加した「ES」だ。

登場から約2年後の2001年6月には、XSに代わって「S」が登場。サンルーフやアルミホイールなどをオプションとして、400万円を下回る価格を実現した。さらに同年9月の小変更では、コーナリング時のロールを抑制して横転を防止するアクティブ・コーナリング・エンハンスメント(ACE)や急勾配のダウンヒルを安定して走行できるヒル・ディセント・コントロール(HDC)が全グレードに標準装備となった。

 

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ランドローバーらしい角張ったスタイリング

ディスカバリーのデザインアイデンティティとなっているステップト・ルーフ。ちなみに「S」グレードにはサンルーフが付かないので、このガラスはダミー(パネルの上にガラスが被せてある)

一見シリーズ1とそっくりの外観を持つシリーズ2だが、外板部品の変更は85%にもおよぶ。フロントではヘッドライトとグリルの形状が微妙に違うし、リアはバンパーやテールランプの位置がシリーズ1とは異なるので、よく見れば見分けは付くだろう。2003年1月のマイナーチェンジ後の車両はフロントマスクが大幅に変更されているので、判別は簡単だ。

外形寸法は全長×全幅×全高=4680(4720)mm x 1890(1890)mm x 1880(1900)mm(カッコ内はES/XS プラスの数値)。シリーズ1より全長が200mm近く延長され、荷室と居住性が拡大された。シリーズ1では左右の対座型だった3列目シート(乗り込むにはリアゲートから入る必要があった)は、シリーズ2では前向きに座る一般的なものに変更された。

「コマンドポジション」と呼ばれる見下ろす形の高い着座位置、開放感を演出する低いベルトライン、階段状のルーフといった特徴的なデザインは本格オフローダーらしい堅牢感にあふれながら、カジュアルさも同居。直線基調の角張ったデザインは、今となっては稀少。ディスカバリー「らしさ」にあふれたデザインだ。このスタイリングに惚れ込む人が多いのも納得できる。

 

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機能・質感・デザインともに十分

水平基調のインテリアはランドローバーの伝統。ATシフトレバーの前にあるのは4WDのトランスファーレバー

インテリアデザインもシリーズ1を踏襲しているが、組み付け精度や素材の質感は高められており、古さは感じさせない。メーター回りには灯火類、センターコンソール右側にはヒル・ディセント・コントロールやハザードランプなど走行関係、中央上段にステレオ、下段に空調と、機能別にボタン類が割り振られており、操作性は高い。煩雑になりがちなスイッチ類を使いやすい場所に配置しながら、デザインとうまく調和させている。

 
後席居住性は十分。足元はフラットで後席3人掛けも苦にならない

オートエアコン、カーステレオといった快適装備はもちろん標準。ただし、ES/XS プラスで標準装備のサンルーフは、Sでは非装着となる。ベーシックグレードのSでは明るいベージュのシートとトリムが開放感を演出する。サンプルカーは走行21,000kmとあって内装の汚れやシートのヤレはほとんどなく、程度良好の個体だった。

ミニバンに匹敵する自在のシートアレンジ

延長されたオーバーハングの恩恵で広大な荷室空間が得られる。荷物を積んでも自動的に車高を適正化するセルフ・レベリング・サスペンションは、XS プラス以上のグレードで標準装備となる

サンプルカーはサードシートを持たないSグレード。サードシートを持つES/XS プラスでも座席は左右跳ね上げ式で収納でき、さらに取り外すこともできる。セカンドシートは7:3の分割可倒式で、ダブルフォールディングで前方に畳めば広大な荷室空間が生まれる。荷室両サイドボックス(Sのみ)やドアポケット、リヤゲート内側に備わるポケット、天井部のネットなどなど収納スペースは豊富。大型ミニバンに匹敵する広大な室内空間と自在のシートアレンジは、ディスカバリーの魅力のひとつだ。

 


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視界の良さは特筆モノ

高い視点から見下ろす「コマンドポジション」がランドローバーの伝統

ラダーフレーム、リジッドサスペンション、パートターム4WD。ディスカバリーが本領を発揮するフィールドは間違いなくオフロードだが、シリーズ2の特徴は旧モデルに比べて大幅に高められたオンロードの走行性能にある。今回は舗装路での走りに絞ってレポートする。

オフロード4WDというクルマの性格上、フロアは高め。ステップも大柄の男性なら足をかけやすい場所にあるが、小柄の女性や子どもはちょっと高すぎるかも。その代わりといってはなんだが、座ったときの見晴らしのよさは抜群。幅1.9mに迫る大型SUVだけに見切りが気になるが、高い着座位置、角が立ったフロントボンネット、大きなサイドウインドウなどのおかげで視界は良好だ。リアゲートのスペアタイヤは取り付け位置が下方に移され、後方視界もいい。最小回転半径は5.9m。ボディサイズと大きなタイヤ、駆動方式を考えると、取り回しは良好な部類に入るだろう。

ワインディングも苦もなくこなす

ディスカバリーのパワーユニット、4リッターV8・OHV。低回転での力強さが際だつ

走りは力強い。低回転でもよく粘る4リッターV8・OHVユニットは2トンを越えるボディを軽々と加速させる。たっぷりとしたサスペンションストロークを活かして路面からのショックをうまく吸収してくれるので、乗り心地もなかなかいい。

ワインディングをかっ飛ぶクルマではないが、一般的な速度で走る範囲ではコーナリングの姿勢は安定しており、背の高いクルマにありがちなグラッとくるロールとも無縁。サスペンションを制御してロールを抑制するアクティブ・コーナリング・エンハンスメント(ACE)の効果だろう。サスペンション制御は自然なので体感はしにくいが、それだけ完成度の高いシステムといえる。

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車名: ランドローバー ディスカバリー V8i
形式: GF-LT56
寸法: 全長4680mm x 全幅1890mm x 全高1880mm
ホイールベース: 2540mm
車重: 2040kg
駆動方式: 4WD
エンジン: 4.0リッターV型8気筒OHV
最高出力: 185ps/4750rpm
最大トルク: 34.7kgm/2600rpm
トランスミッション: 4AT
使用燃料/容量: レギュラーガソリン/93L
10・15モード燃費: 5.6km/L
タイヤ: Front:235/70R16 Rear:235/70R16
発売時期: 2001年 9月
当時の新車価格: 395万円(消費税抜き)

試乗車スペック

初年度登録: 2002年 1月
販売価格: 239.4万円(消費税込み)
走行距離: 21000km
ボディカラー: エプソム・グリーン・マイカメタリック
試乗日: 2005年8月

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本格4WD車ならではのチェック項目

オフロード車なので下回りは要確認

最優先でチェックしたいのは下回り。クルマの性格上、オフロード走行した可能性もあるので、ボディの下を覗いて岩などにヒットしてないかどうか確認しよう。試乗の際には、4WD機構がしっかり働くか、また多数搭載されている電子デバイスの動作チェックもしておきたい。リコールの報告もあるので対策済みかどうかも念のため確認を。消耗品類の交換履歴はこのクルマに限らず重点チェック項目だ。

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前期型の値頃感が際だつ。後期は特別仕様車がねらい目

オートプラネットに並ぶディスカバリー

シリーズ2の相場は、前期モデルなら230万円~、後期モデルは320万円~が目安だ。マイナーチェンジでの意匠の変更はかなり大がかりだったためか、前期と後期の価格差は比較的大きい部類だ。

後期モデルはエクステリア以外に、足回りの設定変更も行われているが、機関系・駆動系・そしてACEなど電子デバイスも含めて、基本的なメカニズムは前期も後期も同じ。そう考えると安値で推移している前期モデルはかなりお手頃なプライスと言える。タマ数も豊富なので選択の余地は広い。とくに5人乗り仕様のXSとSの割安感は際だっている。

今回のサンプルカーもベーシックグレードのSだ。前期モデルとはいえ、初年度登録からまだ3年余りしか経っていないが、車両価格は239万4000円。V8エンジンを積むプレミアムブランドの本格オフローダーが、250万円を下回る価格で手に入るというのは、とても値頃感がある。後期モデルであれば、モデル末期に相次いで出された特別仕様車を狙うのも手。いずれも魅力的な装備が加えられているうえ、「最終型」という言葉がマニア心をくすぐるポイントだ。

文・写真:DAYS・Kitajima

 


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