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ボルボ V40 ノルディック

掲載日 : 2007年05月13日

第28回:小さなボルボエステート! ボルボV40

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中・大型ワゴンのイメージが強いボルボだが、一回り小さなV40でもボルボらしさはしっかり味わえる!

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ボルボ最小のエステート

スポーツワゴン風のスタイルをいち早く取り入れたV40 (画像:ボルボ・カーズ・ジャパン)

V40は欧州では1995年にデビュー、日本では1997年9月に発売された。4ドアセダンのS40共々、この40シリーズはボルボと三菱の合弁でオランダに設立されたネッドカー社(※)で生産されたモデル。同じラインで三菱の欧州向けモデル「カリスマ」も生産されていた。ボルボ流の作り込みはこのS40/V40でも変わりなく、安全性や走行性能、上質な内装などは、独自のものとなっている。

すべてFF(前輪駆動)車で、日本仕様は1.8~2.0リッターの直列4気筒エンジンを積む。ボディ幅こそ5ナンバー枠をオーバーするが、大きさはおおむねゴルフワゴンと同じくらいだ。200馬力の高圧ターボを備えた高性能モデル「T-4」もあるが、基本的にはボルボらしい穏やかなキャラクターの持ち主と言える。

※ネッドカー社:元を辿れば1970年代にボルボが吸収した「DAF」が前身。2001年以降は三菱の100%子会社として欧州向けコルトを生産。ダイムラー・クライスラーからの委託でスマート・フォーフォー(2006年に生産終了)も生産した。

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アメリカ本国のみならず、世界でも人気モデルに

200馬力の高圧ターボモデル「T-4] (画像:ボルボ・カーズ・ジャパン)

1997年秋に日本で発売された時のラインナップは以下の通り。

  • 「1.8」1.8リッター自然吸気(4AT、116ps)
  • 「2.0」2.0リッター自然吸気(4AT、140ps)
  • 「2.0T」2.0リッター低圧ターボ(4AT、160ps)
  • 「T-4」1.9リッター高圧ターボ(4AT、200ps)
  • 「T-4」1.9リッター高圧ターボ(5MT、200ps)

この中で「2.0」は1999年7月から、装備の充実した「ノルディック」に移行している。

01年にビッグマイナーチェンジ

2001年モデルは、オートマチックを4速から5速に格上げするなど1500ヵ所に及ぶ改良が施された。ラインナップは1.8リッターがカタログから落ち、「ベースグレード」(2.0)、「ノルディック」(2.0)、「2.0T」(2.0ターボ)の3種類に変更。安全装備では膨張量を2段階に変化させる「デュアルモードエアバッグ」や新型のサイドエアバッグを採用。ISOFIX対応のチャイルドシートのアンカーが新設された。

後半は2.0NAの標準車とターボの「ノルディック・スペシャル」

2004年に登場したV50が跡を継いだ (画像:ボルボ・カーズ・ジャパン)

2001年10月からは「ノルディック」と「2.0T」を統合した2.0リッターターボ車「ノルディック・スペシャル」を新設。以後、カタログモデルは自然吸気2.0リッターの標準車(136ps、19.4kg-m)と「ノルディック・スペシャル」(163ps、24.5kg-m)の2モデル体制になった。

2002年4月には200台限定で、ボルボ車生誕75周年記念車「T-4 “75th Aniversary”」(200ps)を発売。BBS製の16インチホイールやキセノンヘッドライトを装備し、価格はノルディック・スペシャルより50万円高い395万円(消費税含まず)だった。

2003年4月には最終モデルの「クラシック」が登場。本革シートや16インチアルミ、300Wのオーディオシステムを標準装備した。そして1年後の2004年5月に、フォード傘下で開発されたS40/V50にモデルチェンジした。(2006.08)

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ゴルフワゴンと同等の大きさ

コンパクトでスポーティなスタイリングのV40

4515mmの全長はステーションワゴンとしては短い方。VWゴルフワゴンと同程度と言えば、割と分かりやすいだろう。全幅が1720mmあるので3ナンバーとなるが、+20mm程度なら実質的に5ナンバー車と同じと考えていい。排気量も2リッター未満なので、毎年払う自動車税も2000ccクラスの5ナンバー車と同額になる。

スポーツワゴン風のスタイル

ガラス面を強調したリアゲートはボルボ伝統の手法

サイズはVWゴルフを引き合いに出したが、スタイリングはそれと明らかに違うスポーティ路線だ。おそらく自社ブランドに軽快なハッチバック車を持たないボルボにとって、V40はそれに代わるモデルだったからだろう。その証拠にリアゲートの処理は、古いところで2ドアスポーツワゴンの「1800ES」(1971~73年)や2ドアクーペ風の「480」(1986~95年)で見られたものとよく似ている。また、間もなく市販される2ドアクーペ「C30」も同じようなモチーフを受け継いでいる。

 
2006年秋にデビューする新型「C30」にもV40の面影がある (画像:ボルボ・カーズ・ジャパン)

サンプルカーの「ノルディック」には、リアルーフスポイラーやフロントフォグのほか、リアゲートに北欧を意味する「NORDIC」のプレートが付く。ここに「CLASSIC」とあれば、最終の低圧ターボモデルだ。

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ボルボらしい品質感と操作性

スイッチや表示、質感はいかにもボルボらしい

各パーツのデザインや質感、操作性はボルボ車独特のもの。新車で300万~400万円弱の高価格車(このクラスでは)だったが、それだけの手間はちゃんと掛かっている。各スイッチはシンプルかつ大ぶりなデザインで「冬に手袋をしたまま操作できる」という配慮がうかがえる。オプションだったレザーシート(サンルーフやアルミホイール等とセットで20万円)の座り心地や風合いも良好。サンプルカーは5年落ちだが、内装のコンディションはとても良かった。

 
シートはやや小ぶりだが、ヘッドレストはいかにも立派だ

一方、角度の寝たAピラーやサイドウインドウ、低めの着座位置など、パッケージング自体は90年代の日本車に近いものがある。それ以前のボルボのように、電車のように垂直で四角い窓もない。広さという点では平均的といえる。  

サンプルカーは「ファミリーパッケージ」付き

オプションの「インテグレーテッド・チャイルドクッション」

このサンプルカーはインテグレーテッド・チャイルドクッションやサイドサポート付リアヘッドレストを装備していた。この2つは「ファミリー・パッケージ」と呼ばれるメーカーオプション(新車時3万5000円)に含まれるもの。これだけでも、小さな子供のいる家庭なら「買い」だろう。操作は簡単だが、造りはたいへんがっしりしている。

 
他にあまり例のないサイドサポート付のリアヘッドレストも備わる

クッションを戻せば、大人にとっての座り心地もとてもいい。このクラスでレザー、しかもこれほど入念に作り込まれたシートは、他にそうそうないだろう。弱点は個人的にはあまり気にならないが、サイドウインドウが全開でも1/3ほど残ってしまうところだ。

荷室容量は415~1421リッター

V70ほど広くはないが、一般的な使い方なら不満はないはず

通常時の荷室容量は415リッターとまずまず。ダブルフォールディングで後席を畳めば、最大1421リッターになる。前輪を外したスポーツ自転車が2台は楽に積めるし、タイヤを付けたまま横に倒して1台を積むことも可能だ。ストラットの張り出しと、リアゲート開口部の「敷居」が使い勝手を少し損なっているが、床を上げ底にして見た目だけフラットにしたものより実用的だ。

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5速ATで1クラス上の走り

サンプルカーはノンターボの「ノルディック」

サンプルカーは2001年式の「ノルディック」。パワーユニットはマイナーチェンジで改良された2.0リッターNA(自然吸気)エンジン(136ps、19.4kg-m)だ。同じような名称の「ノルディック・スペシャル」(2002年~)が2.0リッターターボ車(163ps、24.5kg-m)である点は、V40購入時の予備知識として押さえておきたい。

さて今回試乗したNAの走りは、排気量から期待される通りのもの。パワーの出方はごく自然で、エンジン音や振動も気にならない。ターボのような力強さはないが、全体のバランス、シャシーやパワートレインの負担を考えれば、NAで十分と思える。10・15モード燃費はターボの9.0km/Lに対して9.6km/Lだ。




2001年モデルから足回りにも大きな改良が入ったせいか、乗り心地は上質で、ボディ剛性の不足も感じさせない。全体に当時の同クラス国産車に対して上質なのは、5速ATのおかげも大きいだろう。サンプルカーは走行4万3000kmを経ており、もちろん新車特有のシャッキリ感は失っているが、気になるヤレはほとんど感じられなかった。

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車名:ボルボ V40 Nordic(2001年モデル)
型式:GF-4B4204W
寸法:全長4515mm x 全幅1720mm x 全高1460mm
ホイールベース:2560mm
車重:1340kg
駆動方式:FF(前輪駆動)
エンジン:2.0リッター 直列4気筒 DOHC
最高出力:136PS/5800rpm
最大トルク:19.4kg-m/4000rpm





トランスミッション:5AT
使用燃料/容量:プレミアムガソリン/60L
10・15モード燃費:9.6 km/L
タイヤ:195/60R15
発売時期:1997年(V40)、2000年(V40 Nordic)
当時の新車価格:345万円(V40 Nordic 標準車、消費税抜き)

 

試乗車スペック

初年度登録:2001年
販売価格:174万3000円(消費税込み) ※AP保証付(12ヶ月間、距離無制限)
走行距離:43,000km
ボディカラー:シルバー
試乗日:2006年8月

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10万km程度でリフレッシュが必要

劣化しやすいと言われるエンジンマウントだが、サンプルカーはまだ大丈夫だった

V40で多いトラブルはエンジンの液封(液体封入)マウントのへたり。走行43000kmのサンプルカーはわずかにステアリングが振動していたが、交換はまだ不要なレベルだった。ボルボの場合、パーツ代は一般的に高めなので、トラブルに対して適切に対処できるスキルと体制、保証制度のあるお店で購入した方が安心だ。

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改良を受けた01年以降がいい

オートプラネットに並ぶV40

マイナーチェンジで大幅に改良された2001年モデル以降がお勧め。5ATの採用や改良された足回りによって、走りも格段に良くなっている。自然吸気かターボかはドライバーの好みだが、どちらをお勧めするかと聞かれれば「自然吸気で十分」というのが一般的な答えだ。200馬力の「T-4」はパワフルだが、それだけにFFの癖も強い。「そこが面白い」と思える人にはお勧めする。いずれにしてもレザーシートや「ファミリーパッケージ」など、パッケージオプションの有無も要チェックだ。

文・写真:DAYS・Kei Niwa

 
 

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