HOME > Ucar Libray >2006 アウディ A4 2.0TFSI クワトロ >

Uカー試乗記

Uカー試乗記

掲載日 : 2008年10月01日

2006 アウディ A4 2.0TFSI クワトロ

h1.jpg

history_1-h.gif

2代目アウディの大幅改良版。シングルフレームグリルが目印

前輪駆動ベースでありながらエンジンを縦方向に搭載するA4。クワトロではトルセンセンターデフとプロペラシャフトを介して後輪にも駆動力を伝達する

A4(エーフォー)は1994年に欧州でデビュー、日本では1996年から発売されたアウディのミドルクラスモデル。エンジン縦置きのFFベースという、アウディらしいレイアウトを受け継ぐ主力モデルだ。クラス的にはメルセデス・ベンツCクラスやBMW・3シリーズと競合するDセグメントカーに属する。

今回試乗したのは2005年2月に国内デビューを果たし、2008年春まで販売された3代目A4セダン(B7型)。クオリティと完成度を飛躍的に高め、販売台数の点でも躍進を続ける今のアウディを象徴するモデルの一つだ。

 
2004年頃からA6で始まり、やがて全ラインナップに採用されたシングルフレームグリル

やや短めのスパンでデビューした3代目A4は、2代目のビッグマイナーチェンジ版と捉える向きもある。シャシーモノコックの大半を2代目と共有するのがその大きな理由だが、外観に関しては新世代アウディの象徴となる「シングルフレームグリル」を採用するなど、すべてにおいてアップデートが図られている。もちろん新世代エンジンとなる2リッター直噴ターボ、3.2リッター直噴V6の採用、上級車種から流用した足回りなど、性能面のグレードアップについても抜かりはない。

 
こちらは先代のダブルフレームグリル。この上品な顔つきも捨てがたい

3代目A4セダンのデビュー当時のラインナップは以下の通り。
●「2.0」 2.0リッター直4・5バルブ(130ps、19.9kgm)・CVT(マルチトロニック)・FF
●「2.0TFSI クワトロ」 2.0リッター直4・4バルブ・ターボ(200ps、28.5kgm)・6AT(ティプトロニック)・4WD ※今回のサンプルカー
●「3.2FSI クワトロ」 3.2リッターV6・4バルブ(255ps、33.6kgm)・6AT(ティプトロニック)・4WD

これ以外に、専用設計の4.2リッターV8エンジン(344ps、41.8kgm)を搭載した高性能モデルの「S4」を同時にラインナップ。2006年3月には、2リッターモデルに廉価版の「アトラクション」を、同年7月には1.8リッター5バルブ直4ターボエンジン+マルチトロニックを採用した「1.8T」を追加した。それ以外にもスポーツサスペンションやエアロパーツ、スポーツシートなどを採用した様々な特別仕様車が登場。そして2008年3月に4代目となるB8型にバトンタッチした。ちなみにB○型という社内呼称には、1972年にデビューしたルーツモデル、アウディ80から数えて○世代目という意味が含まれている。

 

graph.gif

outside.gif

ダイナミックかつエレガント

「2.0TFSI クワトロ」のマフラーは左右2本出し

文字通りアウディの「顔」となったシングルフレームグリル。最初に採用したのは2004年に国内でデビューした3代目A6だが、そのイメージを一般化したのはやはりA4だろう。ボンネットのVラインやボディサイドのショルダーラインも特徴的で、ダイナミックでありながらエレガントにも見える。ボディサイズ(先代比)は、全長4585(+30) mm×全幅1770(+5)mm×全高1430mm(同)と若干大きくなったが、ホイールベース(2645mm)に変わりはない。

 

inside.gif

高い質感が大きなセールスポイント

基本的には先代とよく似ているが、デザインはより洗練された

インテリアの品質感では、ライバル車を寄せ付けないアウディ。この3代目A4でもその仕上げの良さがすぐに実感できる。インパネ回りは基本的に2代目を踏襲。4眼メーターとその中央に据えられたDIS(ドライバー・インフォメーション・システム)も、いつも通りのアウディ流。適度にスポーティで安心感のあるインテリアだ。

 
サンプルカーはオプションのレザーシートを装着。座り心地やホールド性はなかなか良い
所々に配されたウッドパネルがぬくもりを感じさせる。新車時はオプションで他の素材も選べた
4眼メーターの視認性も良好。メーターに刻まれた数字が走りを予感させる
 

居住性、積載性ともに申し分ない

後席は膝、頭上ともに十分な空間があり、座り心地も申し分ない。ヘッドレストは3人分備わるが、中央席の足下はフロアトンネルとセンターコンソールで狭められる。2:1分割のシングルフォールディングシートを採用しており、トランクスルーは容易だ。

 
後席中央にドリンクホルダーを内蔵した大型アームレストを備える
通常時のトランク内部。買い物から遠出まで申し分のない広さ
トランクスルーすればワゴン並みの積載能力を発揮する
 

imp.gif

穏やかな中に熱きスポーツマインドを秘める

普段はジェントル、しかし必要とあれば極めて高い高速巡航性能を発揮する

車外で聞くアイドリング音こそ少々大きめだが、車内は静粛性が高く、運転中はほとんど気にならない。シャシー剛性の高さがそのまま静粛性の向上にもつながっているようで、ロードノイズやメカノイズとはほとんど無縁だ。アクセルを踏み込むと排気音こそ多少勇ましくなるが、車内は平穏かつ快適そのもの。200psを発揮するTFSI(Turbo Fuel Stratified Injection)エンジンによって、安定性と快適性を損なわうことなく、思うがままに加速してくれる。

 
この2リッター直噴ターボエンジンは、この次に出た新型(B8型)の1.8リッター直噴ターボのベースとなった

好評だった先代以上に足回りは進化しており、フロントサスペンションは上述のS4から、リアは上級モデルのA6から流用。2005年当時、新車に試乗した際はかなり足回りが硬めだった記憶があるが、サンプルカーは走行約3万キロということもあり、ずいぶんなめらかな印象。剛性感としなやかさがちょうどよくバランスしている感じだった。さらにアウディが永年ノウハウを培ったトルセンセンターデフ式のクワトロによって盤石の安定性が堪能できるし、もちろん万一の時に働くESPも備わる。プレミアムでありながら走行性能も高いレベルにある点は「アウディ・クワトロ」ならでは、だ。

 

spec.gif


車名:Audi A4 Sedan 2.0TFSI quattro(2006年モデル)
形式: GH-8EBWEF
寸法:全長4585mm×全幅1770mm×全高1430mm
ホイールベース:2645mm
車重:1630kg
駆動方式:4WD
エンジン:2.0リッター直列4気筒DOHC・4バルブ・ターボ
最高出力:200ps(147kW) /5100~6000rpm
最大トルク:28.5kgm (280Nm)/1800~5000rpm


トランスミッション:6AT
使用燃料/容量:プレミアムガソリン/63L
10・15モード燃費:10.6km/L
タイヤ:215/55R16
最小回転半径:5.2m
発売時期:2005年2月
当時の新車価格:473万円(消費税含む、2006年3月モデル)


試乗車スペック

初年度登録:2006年
販売価格:248万円(消費税込み)
走行距離:3万km
ボディカラー:ドルフィングレー
備考:レザーシート&シートヒーター、社外DVDナビ、ETC、
試乗日:2008年9月

check.gif

マイナートラブルはあるものの基本的には頑健

オートプラネット名古屋では新旧A4の在庫を豊富に揃えている

この時代のアウディらしく生産クオリティや信頼性は高いが、キーレスエントリーや警告灯のエラーなど、電装関連での初期マイナートラブルはあったようだ。また2.0に関しては変速機がCVTとなるので、CVT未経験の人は一度試乗してみるのがいいだろう。足回りやシャシーは経年劣化をあまり感じさせないもので、このあたりはアウディ車の多くに共通する。

 

advice.gif

アウディクワトロの魅力を知るには最良の1台

かつて超高性能を意味した「ターボクワトロ」。アウディならではの魅力を放つ

プレミアムブランドとしての価値を大いに上げた最近のアウディ。いまやラリーシーンを席巻したクワトロならではの走りを求める……という人は少数派のはずで、一般的にはフルタイム4WDのクワトロではなくFFで十分、飛び抜けた動力性能も特に必要ないと考える人が多いはずだ。

しかしアウディならではの魅力を知るなら、クワトロの世界も一度は経験しておきたいところ。上品なスーツを身につけたアスリートのごとく、近所の買い物から高速道路を使ったロングドライブまでシーンを選ばないその性能はクワトロならではのもの。それが女性からクルマ好きの男性まで、意識するにしてもしないにしても、アウディの人気を支える土台となっている。

「クワトロを一度買った方は、次もたいていクワトロを買います」とはアウディ販売店のスタッフがよく口にする言葉だ。理屈ではなく、実際に体験して初めて良さが分かるものが世の中にはたくさんあるが、クワトロもその一つであるのは間違いない。

 

Text&Photo:DAYS


ucaravenue-b.gif

 

ページの先頭へ戻る