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Uカー試乗記

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掲載日 : 2008年11月21日

2005 シトロエン C4 2.0 エクスクルーシブ

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非ハイドロのハッチバック車

今回のサンプルカーは販売主力グレードである5ドアの「2.0 エクスクルーシブ」

シトロエンC4は、VWゴルフやプジョー307などと同じクラスの3ドア/5ドアハッチバック車。クサラ(Xsara)の後継車として、欧州では2004年11月にデビュー、日本では2005年6月に発売された。プラットフォームは同じPSAグループのプジョー307と共有。サスペンションはC5以上が採用する窒素ガスとオイルを使ったサスペンション、通称「ハイドロ」ではなく、通常のスプリング&ダンパー方式となっている。

現行シトロエン車には、C1(日本未導入)、C2、C3、C4、C5、C6、C8(日本未導入)等があるが、C4はこの中のほぼ真ん中に位置するモデル。しかしC2とC3が販売終了した日本では、現行ラインナップで最もコンパクトなモデルとなる。

5ドアと3ドア、1.6リッターと2リッターがある

日本仕様は5ドアの「サルーン」と3ドアの「クーペ」の2種類で、以下の4モデルがラインナップされた。付記したのは2005年デビュー当時の新車価格で、基本的には全車右ハンドルだ。

【サルーン(5ドア)】
・C4 1.6(110ps、4AT)   239万5000円
C4 2.0 エクスクルーシブ(143ps、4AT)   299万円 ※今回のサンプルカー
【クーペ(3ドア)】
・C4 1.6 VTR(110ps、4AT)   237万5000円
・C4 2.0 VTS(180ps、5MT)   319万円   

2005年11月には2リッター・5ドアに廉価版の「2.0」(4AT、269万円)を追加。その後しばらくは、特別限定車を除いてこれら5グレードで推移した。

2008年6月には、1.6リッター・5ドアの上級版としてキセノン&ディレクショナルヘッドライト等を備えた「1.6 EX」(110ps、4AT)を追加。その後、唯一の5MT車であった2.0VTSの販売が終了し、2008年11月現在は計5グレードとなっている。

ラリーファンには「C4 by LOEB」。

2007年10月の東京モーターショーで展示された「C4 by LOEB」

C4にはいくつか特別限定車が設定されているが、中でも2007年10月に国内32台限定で発売された「C4 by LOEB(バイ・ローブ)」は特別な一台。これはWRC(世界ラリー選手権)にシトロエンで参戦するセバスチャン・ローブが、2004年から2006年まで3年連続でドライバーズタイトルを獲得したことを記念したもの(その後ローブは2008年に史上初の5連覇を達成している)。ベースはクーペの「2.0 VTS」でエンジンは180psのままだが、左ハンドルの5速MT仕様。ボディカラーは赤のみ。シリアルナンバーも貼付された。(2008.11)


 

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大きさはクラス平均。5ドアと3ドアの違いはボディ後半

長くて尖ったフロントオーバーハング、短いリアオーバーハング、なだらかなファストバック風のルーフラインはシトロエンの伝統とも言える

5ドアも3ドア(5ドアより全長が15mmほど長い)も、ボディの大きさはVWゴルフやトヨタ・オーリスあたりとほぼ同じ。全幅は1775mmと「3ナンバー幅」だが、少なくとも一般の路上では、国産5ナンバー車と同じ感覚で運転できる。

サンプルカーは5ドアだが、ボディ前半は3ドアとほぼ同じ。ボディ後半(Aピラーより後ろ)のデザインは別物となる。サルーンは猫背の後ろ姿が可愛らしく、クーペはくさび型でスポーティ。Cd値(空気抵抗係数)は5ドアが0.29、クーペが0.28と、どちらも非常に優秀だ。

 
5ドアは全長4260mm×全幅1775mm×全高1480mm。ホイールベースは2610mm
デザインはシンプルでありながら計算されたもの。他のシトロエン車と共通のモチーフもいくつか発見できる
シトロエンの象徴「ダブルシェブロン」をアレンジした新世代フェイスが採用されている
 

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外光透過式メーターと固定式センターパッドが斬新

C4のインテリアはこのクラスでもっとも斬新。アイディアと工夫にあふれている

インテリアは超個性的だ。まず目を引くのがダッシュボード中央の外光透過式デジタル・ディスプレイ。速度、燃料、水温、トリップ計などの液晶表示が、昼間は外の光を受けて影絵のように浮かび上がり、周囲が暗くなった時はバックライトが点灯して、常に見やすい状態を保つ。斬新なアイディアを妥協することなく実用化した点が素晴らしい。

もう一つC4で面白いのが、ステアリングの中央を固定式とした「センターフィックス・ステアリング」だ。C4で初めて採用されたもので、ほかにはC4ピカソや2代目C5が採用している。センターパッドの上には各種スイッチが並び、オーディオ、エアコン、クルーズコントロール等が操作できる。

インテリアで他に印象的なのは、いかにもフランス車らしい柔らかなシートだ。サンプルカーは明るいベージュ内装で、シート地もベルベットのように肌触りが良い。ベージュ内装は汚れが目立ちやすいが、いかにもフランス車らしい色と言える。

 
専用カートリッジをセットして、好みの香りを漂わせる「パルファム・エアフレッシュナー」。バンブー(竹)、バニラ、ラベンダー、ジャスミンなどが選べる
走りながら操舵したとき。ステアリングのリム(縁)は回っても、中央は動かない
外からの光を利用する液晶センターメーター。暗いところではオレンジ色のバックライトで浮かび上がる
 
サンプルカーはアームレスト内蔵式のCDチェンジャーを装備。前席用ドリンクホルダーはここに1個分あるのみ
リアシートの座り心地もフロント同様で、空間も広々、アームレスト内に浅めのドリンクホルダーがある
マシュマロのような感触のシート。リクライニングはレバー、高さ調整もレバーで、サイドエアバッグを内蔵するなど機能も申し分なし
 
通常時のトランク容量は320Lと平均的。床に荷物のズレを防ぐネットやフックが備わる
荷室拡大時には後席を古典的なダブルフォールディングで畳む
床下にはテンパースペアタイヤを装備。床下収納を設けた「上げ底」にはなっていない
 

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実用的な動力性能。乗り心地は意外と硬め

必要十分な動力性能の2.0エクスクルーシブだが、乗り心地は硬め

サンプルカーは5ドアの上級グレードである「2.0エクスクルーシブ」。プジョー・シトロエンでおなじみの2リッター直4エンジン(143ps、20.8kgm)に、やはりフランス車で定番の4AT(AL4型)を組み合わせたモデルだ。

今回はBMWの1シリーズ(2.0リッター直4+6AT)とメルセデス・ベンツB170(1.7リッター直4+CVT)といったドイツ勢と並行して試乗したが、それらと比べても実用域のパワー感では引け目を感じない。AL4の流儀に従って4ATは多少回転を引っ張り気味だが、少なくとも2リッターの場合、これはこれで運転しやすい。それを除けばパワートレインに突出した印象はないが、それもシトロエンらしいと言える。

シトロエンに期待するところとしては、やはり乗り心地だろう。2005年のデビュー時に試乗した時は、スプリング式のサスペンションでありながら、ユルユルヌメヌメとしたハイドロっぽい乗り味もあって面白かったが、一方で205/50ZR17という立派なタイヤのせいか、乗り心地の硬さも気になった。今回のサンプルカーは走行4万kmオーバーで、その乗り心地がどう変化したか興味深かったが、やはり小刻みな上下動が気になった。サンプルカーはKONI製のFSDという社外ダンパーに変更されており、クルマ好きであろう前オーナーの工夫の跡がうかがえた。


走行中も楽しい個性的なデザインや機能

中央の液晶メーターは日没やトンネルで暗くなると、バックランプの照度が上がって見やすさを維持する

C4で面白いのは、運転中も個性的なデザインが楽しめることだろう。例の外光透過式メーターをはじめ、センターパッドを固定式にしたステアリングも面白い。「D」モードでも、使用中のギアが「D1」(1速)、「D2」(2速)という具合にインジケーターに表示されるのも便利だ。

またナイトドライブで嬉しいのが「2.0エクスクルーシブ」に標準装備されている「バイキセノン・ディレクショナル・ヘッドライト」だ。一般的にはAFSと呼ばれるもので、ヘッドライトの光軸を車速とステアリング舵角に連動して左右に可変させるもの。特にプジョー・シトロエン系のAFSは動きが派手なので、コーナーはもちろん、交差点を曲がるときにも進行方向をしっかり照らしてくれて頼もしい。

 

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車名  Citroen C4 2.0 Exclusive(2005年モデル)
形式  GH-B5RFJ
寸法  全長4260mm×全幅1775mm×全高1480mm
ホイールベース  2610mm
車重    1350kg
駆動方式  前輪駆動(FF)
エンジン  2.0リッター直列4気筒DOHC・4バルブ
最高出力  143ps(103kW) /6000rpm
最大トルク  20.8kgm (200Nm)/ 4000rpm


トランスミッション 4速AT
使用燃料/容量  プレミアムガソリン / 60L
10・15モード燃費  -km/L
タイヤ      205/50ZR17
最小回転半径   -m
発売時期     2005年6月
当時の新車価格  299万円(消費税込み、2.0エクスクルーシブ)


試乗車スペック

初年度登録   2005年
販売価格   170万円(消費税込み)
走行距離   4万4400km
ボディカラー オリエンタルブルー
備考     純正CDチェンジャー、ETC、OZ製アルミホイール、ワンオーナー
試乗日    2008年11月


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消耗品はいずれ交換するつもりで

バルブ駆動はタイミングベルト式で、10万kmを前に交換が必要

C4は2008年現時点で発売から3年しか経っていないわけだが、今後低年式のUカーが増えてきた場合でも、なるべく高年式で走行距離の少ない車両を選びたい。同時にもちろん内外装をチェック。特にベージュ内装は汚れがどうしても目立つので、明るいところで見ておきたい。とはいえ、やはりそこはフランス車。内装のチリや浮きなど細かいあら探しをしながら選ぶクルマではない、とも言える。値段とコンディションのバランスが取れていると思えば、購入を検討していいだろう。

 
サンプルカーのダンパーはKONIのFSDというダンパーに交換されていた

購入後はエンジンオイルやブレーキなどの消耗品にも気を配って乗りたいクルマだ。純正ダンパーの性能劣化も早めとする声もあるので、気になるところはいずれ新品に「リセット」するくらいの気持ちで購入するといいだろう。

 

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構えずに乗れるからいい

販売台数が絶対的に少ないC4だが、これから車検を機に市場に出てくる可能性は高い

フランス車というだけでも日本ではマイナーな存在だが、中でもシトロエンは例のハイドロ(近代のものは正確にはハイドラクティブと呼ぶ)にこだわるあたり、図抜けて個性的で特殊なメーカーと言える。

とはいえ、今回のC4はハイドロではなく、メカニズム的には比較的オーソドクスな成り立ち。従来のフランス車と一線を画す、がっしりしたシャシー、定番のメカニズムという点で、それほど構えず乗れるシトロエンと言えるだろうし、むしろそこがC4のいいところだ。「いや、もっとシトロエンらしいクルマ、他のクルマとはまったく違うクルマ、空を飛ぶようだという極上の乗り心地のクルマがいい」という方には、迷わずC5以上のハイドロ車をお勧めする。エンスーな世界を楽しめる余裕があれば、20世紀末のモデルとなってしまうがエグザンティアやXMなどもいいだろう。

 
往年の名車シトロエンDSやGSを彷彿とさせる猫背スタイルをC4も受け継ぐ

C4のデザイン的な魅力はすでに上で触れた。とにかくこのクラスのコンパクトカーで、これほどデザインで楽しませてくれるクルマは他にないと断言できる。特に「心地よいデザイン」というものに興味のある人は、ぜひC4を生活の中に置いて、そのエッセンスを盗んでいただきたい。

 

Text&Photo:DAYS


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