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掲載日 : 2009年02月27日

2007 プジョー207CC Premium

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変身はボタン1個でフルオート

カタログに無い純正の稀少色“エルミタージュグレー”を纏う207CCは、日本国内では恐らくこのサンプルカーだけだ

2007年3月にデビューした200番台プジョーの現行モデル「207(ニーマルナナ)」。シリーズ伝統のカブリオレモデルとして同年6月に発売されたのが、「207CC(クーペ・カブリオレ)」だ。全世界で36万台を販売した先代「206CC」同様に、電動メタルトップを採用。新世代プジョーを象徴する「猫科」のフロントマスクを与えられ、スタイリッシュかつ精悍なルックスを手に入れた。

206CCとの違いは多々あるが、電動メタルトップについては開閉作業がフルオート化された点が大きい。先代はAピラー部のロックを手動で行う必要があったが、今回は必要なし。所要時間は25秒前後、10km/h以下の微速であれば走りながらの開閉も可能となっている。信号待ちや渋滞中に行えば、ちょっとした路上パフォーマーになれそうだ。

エンジンはプジョー/BMW共同開発の直4

グレードは自然吸気1.6リッターエンジンに4ATを組み合わせた「207CC」、豪華なレザー内装を施した受注生産の「207CC Premium」、レザー内装に加えて、ツインスクロール式ターボの直噴1.6リッターエンジン+5MTを備えた「207CC GT」の3種類。搭載するのはいずれも207や308、2代目MINIですっかりおなじみとなった、プジョー/BMW共同開発の直4・DOHCエンジンだ。

 

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開けても閉めても文句なしのルックス

この状態からオープンに変わるとはなかなか想像できないだろう。クローズド時もやはりスタイリッシュだ

ボディサイズは(206CC)全長4030(3810)mm×全幅1750(1675)mm×全高1395(1380)mmと、206CCに対してひとまわり大きくなった。より迫力あるスタイルを与えられ、実際は数値以上のサイズアップを果たしているようにすら見える。車重は207比で+190kgの1430kgに増加。増加分はメタルトップの機械的ギミックと、オープン化に伴う補強材の追加にあるといっていいだろう。

気候の変化に晒されやすい日本では、オープンカーでもトップを閉めた状態で乗る機会が多くなる。そこでクローズド状態のルックスも重要な要素だが、207CCに関しては、「開けても閉めてもカッコイイ」と誰もが感じるのではなかろうか。細部の質感や塗装の仕上げについても、同時に試乗したメルセデス・ベンツSLと比べて見劣りすることはなかった(SLは7年落ちではあったが)。207シリーズ全体にあるスペシャリティカー的なデザイン要素が、CCでは一層映えるようだ。

 
メタルトップの開閉は信号待ちの間でも可能。目立つアクションだけに、作動には少々勇気が必要だ
ルーフは2分割式でトランク内に収納。一連の動作は25秒前後で完了する
車速やハンドル操舵角に連動してコーナリングランプを点灯させる固定式ディレクショナル・ヘッドランプを装備する
 

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「インテリアもエクステリア」の発想が活きる

207とほぼ同一のコクピットに、ステッチのきいたレザーが華を添える。オープン化にあたり、メーターパネル金属枠の反射を控えるなどの小改良が施されたようだ

インテリアデザインは207をほぼ踏襲。ベーシックグレードではブラック/グレーのファブリックシートを採用するが、ドアトリムとシートにレザーを用いた「シンプルレザー」仕様も受注生産で用意される。カラーはブラック/アレザン(茶系)/オラン(白系)/フュージョン(黒赤)の4種類だ。さらにPremiumとGTならば、ダッシュボードまでレザー仕上げとなる豪華な「インテグラルレザー」仕様になる。視覚的な印象は相当に強く、207CCのインテリアのキモといってもいい。

居住性については、前席に限っていえば全く問題なし。クローズド状態でも頭上の閉塞感は少ない上、レザーシートに標準装備されるシートヒーターは、秋から冬にかけては非常にありがたい存在だ。

2+2のパッケージング

後席スペースはあくまで緊急用。荷物置き場として考えれば十分な広さだ

後席乗車も無理なくこなす207に対し、207CCの後席はあくまで2+2という位置づけだ。大人はおろか子供でも長時間乗車は厳しいものがある。4人がフル乗車できる「CC」が欲しいという人は、307CCか、あるいは近日デビューが報じられている308CCの販売を待つのがいいだろう。

トランク容量はクーペモードで370リットルを確保。カブリオレモードでも145リットルと、2人で小旅行をする程度の荷物なら積載可能だ。後席を荷物置き場と考えれば、より積載能力も高まる。

 
トランク内にルーフを収納する構造だが、収納時でもある程度の積載スペースが残るのは立派。スペアタイヤはフロア下におさまる
クローズド状態のトランクスペースは十分。買い物等日常生活はもちろん、旅行のお土産だってたくさん詰め込める
レザーパッケージのサンプルカーはオープンにするとさらに映える。リアシートバックには横転を感知すると200mm上昇する「オートマチックロールバー」を装備する
 

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動力性能は不満無し、独特のAT操作感は慣れが必要

クローズド状態での剛性感は高く、安定したクルージングが可能だ

サンプルカーは新車登録から1年数ヶ月しか経過していない「207CC Premium」。CCモデルとはいえ、剛性感のあるシャシーは207譲りだ。自然吸気の1.6リッターエンジンも十分な動力性能を発揮する。組み合わされる4ATは、同時に試乗した2リッターエンジンの「307」に比べて独特の変速プログラムが少し目立ったが、慣れてしまえば気にならないレベル。マニュアルモードを上手く使えばその不満も解消できる。

 

206CCに比べて操縦安定感は大きく向上

オープン状態でもウインドウを立てれば巻き込みをある程度解消可能。ディフレクターを装備すればより快適になる

プジョーといえば代名詞のように語られる「猫足」だが、サンプルカーの足回りは硬質感ある仕上がり。これは硬めのサスペンションや17インチの大径タイヤのほか、試乗車のほぼ新車同様といえるコンディションも一因としてあるかもしれない。先代の206CCはクローズド時に比べてオープン時にやや安定感が薄まる傾向があったが、207CCはトップの状態に関わらずとても安心感がある。剛性感も十分だ。

オープンカーで特に気になるのが風の巻き込みだが、207CCではサイドウインドウを立てることで60km/h程度までなら抑えることができる。さらにハイスピードで長時間のオープンドライブを楽しみたいなら、オプションのウインドウディフレクターを手に入れるといいだろう。

 

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車名  Peugeot 207CC Premium(2007年モデル)
形式  ABA-A7C5FW
寸法  全長4030mm×全幅1750mm×全高1395mm
ホイールベース  2540mm
車重    1440kg
駆動方式  前輪駆動(FF)
エンジン  1.6リッター直列4気筒DOHC・4バルブ
最高出力  120ps(88kW) /6000rpm
最大トルク  16.3kgm (160Nm)/ 4250rpm


トランスミッション 4AT
使用燃料/容量  プレミアムガソリン / 50L
10・15モード燃費  10.8km/L
タイヤ      205/45R17
最小回転半径   5.3m
発売時期     2007年6月
当時の新車価格  344万円(消費税込み)


試乗車スペック

初年度登録   2007年
販売価格   258万円(消費税込み)
走行距離   7500km
ボディカラー   エルミタージュグレー
備考     レザーシート、純正CD
試乗日    2009年2月

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メタルトップも含めて信頼性は高い

207GTと並んでオートプラネット名古屋に展示される207CC

市場に出回っているのは2009年2月時点でも車検が1年以上残っている個体ばかり。ゆえに24時間・365日対応の緊急サービス「プジョー・アシスタンス」や3年間の新車保証などもしっかり適用期間内だ。

トラブルの心配もほとんど無いといっていいだろう。エンジンはノンターボ、ターボのいずれも、BMWの2代目MINIと基本的に共通で、メンテナンスやトラブルシュートも容易なもの。またメタルトップについては206CCでは不具合が散見されたようだが、207CCではあまり聞かれなくなっているとのこと。207CCからは自社製メタルトップを採用しており、信頼性が向上したということだろう。仮に故障した際でも、エンジンを切るなどちょっとしたきっかけで復旧するケースは多いようで、トラブルの際にも大らかかつ冷静に対処したい。

 

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ライバルは「206CC」?

新世代プジョーを象徴する1.6リッターエンジンを搭載。10・15モード燃費はノンターボの4ATで10.8km/Lだ

直接のライバルはMINI・コンバーチブルあたりが想定される207CCだが、現在Uカーで207CCを買おうとする人にとって、比較対象となるのはやはり「206CC」ではないだろうか。丸くて小さく可愛らしい206CCに対し、207CCは新世代プジョーのややいかついルックス。市場での価格差は現状で約100万円程度だ。好みや予算は人それぞれだが、クルマ全体の完成度や信頼性が高いのはやはり207CCであり、新設計のエンジンやシャシーなど、どこをとっても大幅に進化を果たしていることは見ても乗っても実感できる部分だ。

 

気楽に乗れるCCで、憧れのオープンカーライフを楽しもう 

誰もが振り返りたくなる小粋なCCモデル。「乗りたいとき」が「買いどき」だ

一般的にクーペやオープンカーは、セダンやワゴンに比べるとどうしても趣味性の高いクルマに分類される。それでも実用性を捨て、オープン・クーペモデルへの憧れを抱き、その門戸を叩いてみたい! という初心者に、207CCはまさに恰好の存在。生粋のプジョーファンや目の肥えたマニアまで十分に楽しめるポテンシャルを秘めながら、実に広く寛容な間口でもって出迎えてくれることだろう。CC(クーペ・カブリオレ)」の名のごとく、クーペでもカブリオレでもかっこいい、まさに一台二役なのだから。おまけに面倒そうな開閉作業は全て自動でやってくれるのだ。人生一度きり、ときにはオシャレなオープンカーをチョイスして、趣味のカーライフを謳歌したいと考える人も多いだろう。207CCはそんな人の背中を強烈に後押しする1台だ。


Text: G.N,DAYS
Photo:DAYS


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