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掲載日 : 2009年06月08日

2008 プジョー 308 GTi

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307の後継車。BMWとの共同開発エンジンを搭載する

写真はベーシックグレードの「308 プレミアム」(Photo:プジョー・シトロエン・ジャポン)

2007年9月に欧州でデビューした「308」は、プジョーの上級コンパクトカー。実質的には307の後継車だが、ボディサイズの拡大や質感の向上などによって、クラス的にはやや上級に移行。エンジンはBMWとPSA(プジョー・シトロエン・グループ)が共同開発した新世代ユニットが採用されている。

今のところ「プレミアム」「シエロ」「GTi」の3グレード構成

こちらはパノラミック・ガラスルーフを備えた「308 シエロ」

日本では2008年5月に発表、正式には6月に発売された。当初はベーシックグレードの「308 プレミアム」(5ドア・4AT・299万円)、その豪華版でガラスルーフ仕様の「308 シエロ」(5ドア・4AT・345万円)、高性能モデルの「308 GTi」(3ドア・6MT・355万円)の3グレードでスタート。その1.6リッター直4ターボエンジンには出力違いで2種類あり、4AT車には140ps版、GTi用には175ps版が搭載された。また翌2009年2月には、エントリーグレードの「308プレミアム」に6MT車(150ps・289万円)が追加されている。ハンドル位置はすべて右だ。

なお307の時と同様、バリエーションモデルも次々に追加されている。2008年9月には3列シート・7人乗りワゴンの「308 SW(エスダブリュー)」が登場。2009年6月にはクーペ・カブリオレの「308 CC」が発売される予定だ。

 

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ハッチバックの形をした高級車と捉えるべき

GTiのボディサイズは全長4315mm×全幅1820mm×全高1515mm。プレミアムのみ25mm全長が短い

プラットフォームの基本設計は先代307から受け継ぐ308だが、ボディサイズは一回り大きい。特に目立つのが全幅が60mmも増えて1820mmになったことで、これは日本車で言うとトヨタ・クラウンを超えるサイズだ。いったん路上に出てしまえば気にならないが、狭い路地や駐車場に入った時にはやはりそれなりに大きさを感じてしまう。しかしある意味これも考え方次第で、例えば308を「コンパクトカーの形をした高級車」と捉えれば、むしろ全長の短さや最小回転半径5.3メートルという、VWゴルフあたりと変わらない取り回しの良さが光って見えてくる。

また街で見かける308で印象的なのが、プジョー以外の何者にも似ていない個性的なデザインだ。日本車はもちろん、今やドイツ車でも「おっ」と目を引くクルマは少ないが、308は5ドアハッチバックというボディタイプにかかわらず、クラスに収まらない存在感で周囲から浮き出て見える。

ボディカラーが黒なので分かりにくいが、サンプルカー(GTi)もパノラミック・ガラスルーフを標準装備する
「GTi」のタイヤは「プレミアム」より1インチ大径の225/40R18
シエロとGTiにはヘッドライト光軸を左右に最大22度可変する「ディレクショナル・ヘッドランプ」が標準で備わる
 

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プジョー独特の高級感と居心地の良さ

「GTi」は6MTとなり、ハーフレザーのスポーツシートが備わる

308シリーズのインテリアについて言えるのは、とにかく質感が高いこと。ただしドイツ車のようにカチッとした感じではなく、むしろ人間がホッと安心できる心地よい上質感がある。手が触れるところに使われたレザーやヘアライン加工を施したアルミパーツといった素材の使い方もセンスがいい。アパレル関係と一緒で、やはり内装のデザインはフランスやイタリアといったラテン車が巧いようだ。さらに受注生産オプションになるが、シート、ダッシュボード、ドアショルダーをレザーで覆う「インテグラル・レザー」仕様も用意されている。

また装備に関しても、プジョーでおなじみの雨滴感知式オートワイパーやオートヘッドランプ、ドライビングコンピューター、クルーズコントロール(スピードリミッター機能付)、好みの香りをほどよく漂わせる「パフュームディフューザー」などを完備。このあたりもいわゆる高級車に遜色ない充実ぶりだ。

GTiにはアルミ製ABCペダルが備わる。ゴムの滑り止めもあって操作しやすい
アルミ製ノブの6MT用シフトレバー。リバースは根元のリングを引き上げて左奧だ
2区間で平均燃費が測れるドライビングコンピューターはとても使いやすい
 
エアコンの温度調整はもちろん左右独立型。操作感も良好
センターコンソールのスイッチで電動のシェイドを閉めた状態。普通の天井のようになる
屋根全体を覆うパノラミック・ガラスルーフ(シエロとGTiに装備)は先代307のSWに匹敵する大きさ
 
写真はラゲッジカバーとフロアボードを外した状態。荷室容量は348リッターと平均的だが、拡大時に床がフラットにならないなど拡張性は低い。床下に小物入れやテンパースペアタイヤが収まる
3ドアなので乗降性は良くないが、空間の広さやシートの座り心地など居住性自体はたいへん良い。エアバッグは運転席ニーエアバッグと合わせて計7個を装備
GTi専用のスポーツシートはしっかりしたホールド性よりも座り心地を重視したフランス流
 

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ハイスピードでのロングクルージングに最適

2代目MINIクーパーSとエンジンの基本設計は同じだが、運転感覚はまったく対照的な308 GTi

サンプルカーは2008年モデルのGTi。登録から1年未満で、走行距離もたった7700kmと、ほとんど新車のような車両だ。価格は新車価格の355万円に対して279万円。なお取材担当者が308に乗るのは約1年ぶりだが、GTiは今回が初だった。

308 GTiの印象を手短に言えば、同型のエンジンをマニュアルミッションで走らせる207GTに割と近い(おそらく207GTiにも)。エンジンは2代目BMW MINIのクーパーSと基本設計が同じ1.6リッター直4ターボだが、207GTなどと同様「シャシーや味付けが違うとこんなに違うのか!」と驚くほど、まったく印象が異なる。

プジョーはとにかくパワーの出方が穏やかで、エンジン音も静か。アクセル、ステアリング、ブレーキ等のレスポンス、あるいはクラッチのつながり方など、一つ一つがマイルドで、MINIのような元気一杯さや硬質感とはほど遠い。フラットかつソフトな乗り心地は207よりワンランク重厚感があり、当然ながらここもチョッピーな乗り味のMINIとはまったく対照的だ。

そんなわけで、クーパーSの6MTのような即効性のある刺激は持ち合わせていない308 GTiだが、逆に街乗りはもちろん、高速道路を使ったハイスピード・ロングドライブにはうってつけ。トルクフルな走り、あるいは静粛性、乗り心地などを含めた快適性では、2.5リッタークラスのクルマに匹敵する。

 

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車名  Peugeot 308 GTi (2008年モデル)
形式  ABA-T75FY
寸法  全長4315mm×全幅1820mm×全高1515mm
ホイールベース  2610mm
車重    1390kg
駆動方式  前輪駆動(FF)
エンジン  1.6リッター直列4気筒DOHC・直噴ターボ
最高出力  175ps(128kW) /6000rpm
最大トルク 24.5kgm (240Nm)/ 1600-4500rpm


トランスミッション  6MT
使用燃料/容量  プレミアムガソリン / 60L
10・15モード燃費  12.0km/L
タイヤ      225/40R18
最小回転半径   5.3m
発売時期     2008年6月
当時の新車価格  355万円(消費税込み、GTi)


試乗車スペック


初年度登録   2008年
販売価格   279万円(消費税込み)
走行距離   7700km
ボディカラー   ベルラネラ・ブラック
備考     ハーフレザーシート、パノラミック・ガラスルーフ(以上、308 GTiに標準装備)、ETC
試乗日    2009年4月

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まずは新車をチェック

プジョー正規販売店のあるオートプラネット名古屋なら新車と認定中古車の両方をチェックできる

国内デビューからまだ1年しか経っていない2009年現在は、Uカーといえど新車に近いコンディションのクルマが大半。ある意味、今308を検討するなら新車も対象に入ってくるわけで、その意味でもまずは一度プジョーの正規ディーラーへ行って試乗すべきだろう。いつも書くように、中古車の程度を見極めるのに一番役に立つのが新車時の状態を知っておくことだからだ。そしてもちろん新車の販売スタッフと具体的な話をして、しっかり情報収集しておきたい。

 

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内外装カラーや装備にこだわる。乗りやすくなった4AT

こちらは「シエロ」で、色は「バビロンレッド」
(Photo:プジョー・シトロエン・ジャポン)

308の日本での販売台数は決して多くないが、ボディカラーは導入時点で10色以上が用意されている(受注生産色も含む)。とにかくプジョーのボディカラーは毎回その色合いが素晴らしいので、ここはぜひ買う側もこだわって選んでみたい。プジョーは「色で乗る」。これが大原則だ。

装備に関しては、夜間走行時の視認性を高める「ディレクショナル・ヘッドランプ」(シエロとGTiに標準装備)付がおすすめ。一般的にはAFSと呼ばれる機構で、308のものはステアリング操作と車速に合わせて、ヘッドライト光軸の向きを左右に最大22度(外側15度・内側7度)変える。今や珍しくないAFSだが、308のものは動きが大きいので、その効果が体感しやすい。

 
1.6リッターターボエンジンは4ATとのマッチングもいい

また好みではあるが、非日常性が楽しめるパノラミック・ガラスルーフ仕様(シエロ、GTi、308 SWに標準装備)もおすすめ。308はシェードを閉めると完全に遮光されるので、「日に焼ける」「夏は暑そう」という心配は要らないし、そもそも前席なら天井からの日差しはほとんど気にならない。

また今回は6MTだったが、最新の直噴ターボエンジンと組み合わされた4AT車(プレミアム、シエロ)はかつての206や307のものに比べて変速マナーがぐっと自然になり、街乗りでもスムーズかつ余裕をもって運転できるようになった。快適性や安心感もずっと高まっており、V6エンジンクラスの高級車に乗り慣れた人にもおすすめできる。まずはぜひ一度、ディーラーで試乗していただきたい。

 

Text:Kei Niwa, DAYS
Photo:DAYS


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