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Uカー試乗記

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特別な内外装が与えられた120台限定車

今回試乗したニュービートル カブリオレ「ダークフリント」

ニュービートルのオープンモデルとして、2003年にワールドデビューした「ニュービートル カブリオレ」。今回とりあげるのは、カブリオレ初の特別仕様車として2005年4月に120台限定で発売された「ニュービートル カブリオレ ダークフリント」だ。

精悍な「ダークフリントメタリック」のボディカラー、「ボルドーレッド」のレザー内装、そして「ガーネットレッド」のソフトトップを組み合わせた仕様で、アルミホイールも標準の16インチに対して、リム部を赤く塗った「ダークフリント」専用の17インチとなっている。なお、ビートル カブリオレは2005年10月に内外装をマイナーチェンジしたが、ダークフリントは、それ以前の前期型をベースとしている。

 
2005年に発売された特別仕様車「ニュービートル カブリオレ ダークフリント」 (写真:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン)

メカ関係は通常のビートル カブリオレと共通で、エンジンは2リッター直4・SOHCエンジン(116ps、17.5kgm)、変速機は全車アイシンAW製6AT。新車価格はカタログモデルの上級グレード「プラス」より8万4000円高いだけの359万1000円だった。

なお、「ダークフリント」は世界統一の限定モデルで、例えばドイツ、英国、米国でもそれぞれ250台限定で販売されている。

2008年にはダークフリント似の「ヴィンテージ」が登場

2008年にラインナップされた「ヴィンテージ」 (写真:フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン)

ニュービートル カブリオレは2008年3月にラインナップを再編したが、その時に登場した「ヴィンテージ」は、言わばダークフリントをカタログモデルとして復活させたもの。ホイールこそ中間グレードの「LZ」と共通で、ボディカラーもダークフリントと異なる「ディープブラックパールエフェクト」だが、ボルドーレッドのレザー内装やガーネットレッドの幌はダークフリントと同じだ。このことからも、いかにダークフリントが人気車であったかが分かる。

初代ニュービートルは2010年で生産終了か

なお、ニュービートルは2010年1月現在も販売中だが、2009年12月には北米ロサンジェルス・モーターショーで、その最終モデル「ファイナルエディション」が発表されている。今のところ具体的なスケジュールは不明だが、これをもって「初代」ニュービートルは生産終了となり、新世代プラットフォームをベースに開発された2代目が登場する模様だ。

 


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ド派手かつシックな色遣い

ボディサイズは全長4090mm×全幅1730mm×全高1500mm

「ダークフリント」の特徴は、何と言ってもダークフリントメタリックの外装、ボルドーレッドのレザー内装、ガーネットレッドのソフトトップ、レッドリム仕様のホイールという、カスタムカーのようにド派手でシックな色遣いにある。「フリント(Flint)」とは火打ち石のことで、言ってみればホイールのアクセントは飛び散った火花、インテリアとソフトトップは燃え上がる炎、といったところか。どちらかと言えばフェミニンなイメージのあるニュービートルだが、ワルな雰囲気のあるフリントは男性にも似合うし、女性が乗ってもカッコいい。

 
ガーネットレッドのキャンバス製ソフトトップがオシャレ。リアウインドウは熱線入りガラス製
サイドウインドウを上げたところ。ちなみに「ダークフリント」はバックセンサーを標準装備する
「ダークフリント」専用のレッドカラーリム付7JX17アルミホイールと225/45R17タイヤ

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ボルドーレッドのレザー内装を採用

10スピーカーAM/FM・CDプレーヤー(MP3再生機能付)を標準装備

内装のボルドーレッドは、クラシカルな渋い色。レザーシートには、カブリオレ用に強化されたシートヒーターが備わる。

ダッシュボード、ステアリングなどは他のモデルと同じだ。ベースとなった前期型は、後期型と違ってエアコン吹き出し口やメーター周囲にシルバーの加飾がなく、ドア内張りは(後期型のようなボディカラー同色ではなく)樹脂のままと、若干素っ気ない仕上げ。とはいえ、違いはその程度だ。

その他の特徴は、過去に試乗した後期型ビートル カブリオレとおおむね同じ。後席にも大人が2人ちゃんと乗れるフル4シーターカブリオレだ。

 
ダークフリント用のプラスチック製一輪挿しには、シルバーのアクセントが付く
ボルドーレッドのレザーシートにはシートヒーターとサイドエアバッグを内蔵
クローズド時の後席。横転の危険を感知するとアルミ製ロールバーが立ち上がる
 
ディフレクターは風の巻き込みを防ぐほか、後席の荷物が風で飛散するのも防ぐ
「ダークフリント」に標準装備されるウインドディフレクター。4つ折にしてトランクに収納可
頭上のハンドルを起こし、90度ひねってロックを解除(後期型より力が要る)。後は電動だ
 
トランク底にはスペアタイヤを搭載
後期型同様、トランクスルーを備えるトランク
日本向けカブリオレは全車2リッター直4エンジン+6AT

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走って楽しく、見られて楽しい

のんびりクルージングするのが楽しいビートル カブリオレ

今回試乗した「ダークフリント」は、初年度登録から5年弱、走行距離2万1100kmのワンオーナー車。販売価格は新車時の359万1000円に対して、その約65%の234万円と極めて高値をキープしている。

つい2ヵ月ほど前に4年弱落ち、2万7900kmの後期型カブリオレに試乗しているが(こちらは349万6500円に対して198万円)、運転した印象は当然ながらほとんど同じ。交通の流れにのってクルージングするのが楽しいクルマだ。

ダークフリントの場合は、タイヤが1インチアップの17インチなので、心なしかステアリングを切り込んだ時の反応がよりシャープかなあ、と思える程度。段差を乗り越えた時の「ダン!」というショックは若干鋭いように思ったが、直接乗り比べない限り、はっきり言えないくらいの差だ。

そして何より楽しいのが、絶妙なカラーコーディネイトだ。オープン時にはボルドーレッドの内装が、クローズド時にはガーズレッドの幌が人目を引き、赤いアクセントの入ったホイールもけっこう目立つ。「見られる楽しさ」が、ほどよく味わえるクルマだ。

真冬でも快適にオープン走行できる

ディフレクターの効果は絶大。さらに強力なヒーター&シートヒーターもあり、寒さ知らずだ

ウインドウディフレクターを装着して走るのは今回が初だったが、その効果は絶大。もともと風の巻き込みは少ないビートル カブリオレだが、ディフレクターを付けてサイドウインドウを上げてしまえば、100km/hあたりまで平穏にオープンクルージングが楽しめる。

試乗したのは1月で、気温は8~9度くらい。走行中は膝に冷たい風を少し感じたが、膝掛けがあれば大丈夫なレベルだった。ヒーターやシートヒーターも設定温度を下げるくらいよく効くから、もっと寒い日でも快適にオープンで走れるはずだ。

 

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車名  Volkswagen New Beetle Cabriolet Dark Flint (2005年式)
形式  GH-1YAZJ
寸法  全長4090mm×全幅1730mm×全高1500mm
ホイールベース  2515mm
車重    1390kg
駆動方式  前輪駆動(FF)
エンジン  2.0リッター直列4気筒SOHC
最高出力  116ps(85kW)/5400rpm
最大トルク  17.5kgm (172Nm)/3200rpm


トランスミッション  6AT
使用燃料/容量  プレミアムガソリン / 55L
10・15モード燃費  10.6km/L
タイヤ      225/45R17
最小回転半径   5.1m
発売時期     2005年4月(特別限定車ダークフリント)
当時の新車価格  359万1000円(消費税込み)


試乗車スペック

初年度登録   2005年5月
試乗日      2010年1月
販売価格    234万円(消費税込み)
走行距離    2万1100km
ボディカラー  ダークフリントグレー
備考      ワンオーナー、社外HDDナビ・TV、ETC


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人気のカブリオレ、限定車の魅力

オートプラネット名古屋に並ぶ色とりどりのニュービートル

ニュービートル カブリオレの販売期間は、2003年から現在までの約7年。その間、内外装を軽くマイナーチェンジした程度で、おおまかなメカニズムはほとんど変わっていない。あえて言えばソフトトップのロック操作が前期型より後期型の方がやりやすい、といったことくらいか。

なので、Uカーを検討する場合は、内外装カラー、内外装コンディション、そして価格など、単純なポイントで選んでいいだろう。特にカブリオレの場合はガレージ保管が多いので、コンディションが保たれていることが多い。

中でも今回の「ダークフリント」は、専用カラーの外装、内装、幌、アルミホイールの4点がばっちり決まっており、買う、買わないは別として、実車を見たらたいていの人が欲しくなるはずだ。

 

ただ、日本市場では限定120台という希少車ゆえ、相場は普通のカブリオレより30万円から40万円ほど高めの様子。オートプラネット名古屋のスタッフによれば、それでも「すぐに売れてしまう」とのことだ。ニュービートルは女性だけでなく、40代以上の男性にも人気があるらしいが、その意味でも渋めのダークフリントはまさにドンピシャ。シルバーグレーの髪で乗り回したら、かなり「カッコカワイイ」と思われる。売り物を見つけたら即決したいクルマだ。

 

Text:Kei Niwa, DAYS
Photo:DAYS


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