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Uカー試乗記

Uカー試乗記

掲載日 : 2010年12月01日

2006 ヒュンダイ ソナタ 2.4GL

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1985年に韓国で登場。2004年に5代目へ進化

日本では2005年に発売された5代目ソナタ。写真は最上級グレードの「2.4GLS Lパッケージ」
(写真:ヒュンダイ・ジャパン)

韓国の自動車メーカー、ヒュンダイ(現代)の中型セダンが「ソナタ」。もともとは1985年に「ステラ」の最上級モデルとして登場。1988年に独立車種として初代がデビューし、2004年に今回とりあげる5代目にフルモデルチェンジした。海外生産を積極的に展開するなど、グローバルカーとして飛躍したのがこの5代目で、海外では非常にポピュラーなモデルだ。

日本市場では、ヒュンダイ自体の参入が2001年からと遅く、ソナタの投入も5代目が最初。当時の上級セダン「XG」に続くセダンとして、2005年9月に発売された。当時盛り上がっていた韓流ブームを追い風に、年間目標を1500台に設定し、俳優のペ・ヨンジュンを広告に起用して販売攻勢をかけた。なお、韓流ドラマの邦題「冬のソナタ」と車名が一致したのは、まったくの偶然だ。

販売期間は2005年~2009年

今回試乗したソナタのエントリーグレード「2.4GL」

日本での販売期間は2005年~2009年の約4年間。その間、少なくとも日本仕様に関しては、目立った改良やラインナップの変更はなかったようだ。

海外にはV6モデルもあったが、日本仕様は2.4リッター直4+4ATの1種類。グレードは受注生産のベースグレード「2.4GL」(208万9500円 ※今回の試乗車)、サイド&カーテンエアバッグ、ESP(横滑り防止装置)、運転席パワーシートなどを与えた上級グレードの「2.4GLS」(236万2500円)、その2.4GLSにシートヒーター付レザーシートを追加した仕様(246万7500円)、さらに17インチタイヤ&アルミホイール、電動ガラスサンルーフ等を装着した「2.4GLS Lパッケージ」(246万7500円)が設定された。

海外では大成功し、日本にも鳴り物入りで投入された5代目ソナタだったが、ヒュンダイ・ジャパン全体の販売台数は2004年の2524台をピークに伸び悩み、最終的には2009年末に日本市場から撤退。もちろん部品供給などアフターサービスに関しては、他の事業と共に現在も継続されている。

なお、海外では2010年に6代目ソナタが登場。大人しめのデザインだった5代目から一転して、アグレッシブでスポーティなスタイリングのモデルに大変身を遂げている。

 

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デザインはシンプル、ボディサイズは海外基準

際立った特徴のないデザインは、カムリやアコードなど当時の売れ線を意識したものだ

生成のドレスシャツのようにシンプルな外観デザインのソナタだが、ボディサイズは全長4800mm×全幅1830mm×全高1475mmとけっこう大きい。これはメインマーケットの北米市場に合わせたもので、トヨタ・カムリやホンダの米国向けアコードと同等だ。ちなみに米国において、ライトトラックを除く「パッセンジャーカー(乗用車)」で一番販売台数が多いのはこの中型セダンクラス。ガソリン価格の高騰やリーマンショック以降はハッチバックのコンパクトカーも増えているようだが、セダン人気は日本と違って今でも健在。ビジネスからプライベートまでサマになるスタイル、適度なサイズ、大型車に比べて良い燃費、2~3万ドル程度のリーズナブルな価格、操縦安定性や快適性の高さ、選択肢の多さなど、理詰めで考えれば米国ではこれが最も合理的な選択だからだろう。

 
ボディカラーはホワイト(2種類)、シルバー、ブラック、ブルーの計5色。試乗車は「ピュアパールホワイト」
ホイールは全車アルミだが「GL」と「GLS」は16インチ、「GLS Lパッケージ」は17インチ
ハロゲン式のプロジェクターヘッドランプは全車共通

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肩肘を張らないリラックスムード

試乗車はベースグレードの「2.4GL」で、標準はオーディオレス。社外品の2DIN型DVDナビが装着されていた

インパネまわりもいたってシンプル。暖かみのあるベージュ色も、機能性重視の作りも、米国向けスタンダードセダンでは典型的なもの。あくまで会社や学校、買い物に行くための生活の友であるから、肩のこらない方がいい、という感覚だ。日本では軽自動車やコンパクトカーがそういった対象だが、北米ではその役割がこのクラスのセダンに求められる、と考えると分かりやすい。

またクルマのサイズが、価格やクラスに比例しないのもアメリカという国の特徴で、ミドルクラスのソナタでも、室内の広さはラージクラス並みとなる。アメリカの一般家庭でテレビの前に置いてあるソファのように、そのまま寝ころんで寛いでしまうような、肩肘を張らない雰囲気が特徴だ。

 
 
フルオートエアコンは全車標準。汚れた空気や花粉の侵入を自動的に防ぐ「AQS(エア・クオリティ・コントロールシステム)」付
シフトレバーはジグザグゲート+マニュアルモード付。大型ドリンクホルダーが米国向けらしい
運転席シートは「2.4GLS」以上で電動だが、「2.4GL」は手動。シート地も上級グレードと異なり、ざっくりした風合い
 
スペアタイヤはフルサイズ。銘柄はダンロップのSPスポーツで、これが新車時の標準タイヤだ
トランクは巨大で、トランクスルーも可。ただしトランクリッドにオープナーがないのは不便(クラウンなどと同じだが)
広さ、座り心地、乗降性に優れる後席。海外ではタクシー需要も多いようだが、さもありなん
 

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トルクフルな走りと快適な乗り心地で、全体にアメリカン

軽めのアクセルペダルを踏み込めば力強く加速。1490kgのボディを鷹揚に走らせる

試乗したのは2006年式のベースグレード「2.4GL」。初年度登録から約5年、走行距離は4万1600kmで、販売価格は新車時の208万9500円に対して格安の70万円だ。

ソナタに乗るのはデビューイヤーの2005年以来。ウインカーのレバーが日本車と同じ右側なのは知っていたが、輸入車という頭もあって、最初はついワイパーを動かしてしまった。

それでもしばらく運転しているうちに、当時の印象を徐々に思い出す。試乗車の動的コンディションは良好で、基本的には新車時とそう大差ない。アクセルを踏むやいなや、グワッとパワーを溢れさせるセッティングは、いかにも米国で好まれそうなもの。ハイウェイでの合流や追い越しで瞬発力が要求される彼の地の交通事情にも合わせたものだ。燃費という点では不利なので、最近の新型車では少なくなったが、これを良しとするか、運転操作がアバウトになると考えるかが、ソナタに対する印象の分かれ目だろう。

 
2.4リッター直4は三菱など当時のダイムラー・クライスラー傘下で広く使われたもの

無条件で良いと言えるのが乗り心地だ。サスペンション形式は前がダブルウイッシュボーン、後ろがマルチリンクで、ゴツゴツ感が一切ない割に上下動もなく、まったくもって快適。同じ土俵のライバル車に対して、この点はぜんぜん負けていない。まあ考えてみれば、制限速度が高い割に、舗装はボロボロで、山間部では高速コーナーの多い米国の道路でもストレスがないように作られているから、日本の道路など造作ない、といったところか。ATは4速だが、100km/h巡航は2000回転で、静粛性も十分。変速ショックも気にならない。追い越し加速もトルクにモノを言わせて速やかに行える。

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年式・車名  2006 Hyundai Sonata 2.4GL
形式  GH-NF24
寸法  全長4800mm×全幅1830mm×全高1475mm
ホイールベース  2730mm
車重    1490kg
駆動方式  前輪駆動(FF)
エンジン  2359cc 直列4気筒DOHC・4バルブ
最高出力  164ps(121kW)/5800rpm
最大トルク  23.1kgm (227Nm)/4250rpm


トランスミッション  4速AT
使用燃料/容量  レギュラーガソリン / 70L
10・15モード燃費  -km/L
タイヤ      215/60R16
最小回転半径   5.46m
発売時期     2005年9月
当時の新車価格  208万9500円


試乗車スペック

初年度登録   2006年2月
試乗日     2010年11月
販売価格    70万円(消費税込み)
走行距離    4万1600km
ボディカラー  ピュアパールホワイト
備考      社外DVDナビ・TV・CD・MD付
AIS評価点    -点

 


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「2.4GLS」以上がおすすめ

オートプラネット名古屋に展示されている今回のソナタ

ソナタを購入するきっかけや動機は様々だと思うが、実力的にはこのクラスの水準に達しているし、Uカー相場もリーズナブルなので、「ワークホースとしての実用セダンが欲しい」という方には良い選択だと思う。ただし基本的には米国市場を意識したモデルであり、そのテイストはアメリカンそのもの。なので日本的感覚で言えば大ざっぱと思える部分もあり、「だからいい」「これで十分」と思える方に選んでいただくと、人もクルマも幸せかなと思う。

購入時に知っておきたいのは、装備内容がベースグレードの「2.4GL」と上級グレードの「2.4GLS」で大きく違うこと。具体的にはサイド&カーテンエアバッグ、ESP、ステアリングのテレスコピック調整機構、UVカットガラス、レザーステアリング、運転席パワーシートの有無などと多岐に及ぶ。また写真では分かりにくいが、シート地も同じファブリックながら、「2.4GLS」の方が上質感がある。

 

今回試乗したのは装備が簡素な「2.4GL」の方だったので、こんな風に言うのは少し気が引けるが、やはりUカーの場合はグレードによる価格差が小さいので、選択の余地があれば「2.4GLS」以上、個人的にはアメ車っぽい雰囲気がさらに楽しめるレザーシート仕様の「2.4GLS Lパッケージ」がおすすめだ。特にESPに関しては、デビュー当時の試乗でESPが介入しやすいという印象があったので、その点でもESP付の「2.4GLS」以上の方が安心感がある。また10万kmやそこらでシャシーがへたりそうなクルマではないが、手荒く乗られたり、オイル管理が最低限されていない個体を避ける意味では、やはり走行距離が少なく、内外装コンディションのいいものが安心だろう。

 

Text:丹羽 圭(Kei Niwa), DAYS
Photo:DAYS

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