掲載日 : 2011年02月21日
2004 メルセデス・ベンツ C230 コンプレッサー ステーションワゴン アバンギャルド
約1年間だけ販売された直4スーパーチャージャーのトップモデル
2代目Cクラス(W203型)のステーションワゴンは、日本では2001年から2008年まで販売されたモデル。搭載エンジンはセダンと同じで、直4、直4スーパーチャージャー、V6、V8と多彩だが、今回試乗したのは1.8リッター直4スーパーチャージャーの「C230 コンプレッサー ステーションワゴン アバンギャルド」。2004年6月から翌年8月まで、約一年間だけ販売されたグレードだ。
排気量などエンジンの基本設計は「C180 コンプレッサー」や「C200 コンプレッサー」と同じだが、「C230 コンプレッサー」はそれらを上回る最高出力191ps、最大トルク26.5kgmを発揮する。これらのグレード名は排気量ではなく、実質的なクラス感を表現したもので、「C230」の場合はおおむね「2.3リッタークラスに相当」ということだ。
なお2005年8月に、「C230 コンプレッサー」に代わって設定された「C230」(204ps、25.5kgm)は、2.5リッターV6と7ATを搭載したもので(こちらも車名と排気量がずれている)、つまり同じ「C230」でもパワートレインはまったくの別物となる。

スタイリッシュな外観、適度なサイズ
登場から10年以上経ち、すでに見慣れた感のある外観は、積載性よりスタイルを優先したもの。また巷では涙目とか、目玉焼きとか、ひょうたん型とか呼ばれた2灯丸形ヘッドライトは、2代目Cクラスの特徴となる部分。この後の3代目Cクラスでは再び角型ヘッドライトに戻っている。
ボディサイズは全長4.5メートル余りとコンパクトで、最小回転半径はVWゴルフと同じ5.0メートルしかない。それはつまりCクラスではハンドル(正確には前輪)がよく切れる、ということも意味する。大きなクルマに不慣れな人でも、すぐに運転しやすいと感じるはずだ。
後期型&アバンギャルドゆえ、高級感はまずまず
試乗車は2004年に行われたマイナーチェンジ後のモデルで、しかもスポーティな「アバンギャルド」仕様。そのため内装の質感は2代目Cクラスの中では高い方で、全体の雰囲気も精悍だ。そもそもこのC230コンプレッサーの新車価格は当時520万8000円もしたわけで(しかもDVDナビやレザーシートはオプションだった)、それなりの高級感は、あって当然だろう。
パワー感はV6に遜色なし
試乗車は2004年式で、取材時点では約6年半落ち。走行距離は2万3900kmで、内外装に目立つキズや汚れはなく、コンディションは良好だった。販売価格は新車時の520万8000円に対して、249万円だ。
「C230 コンプレッサー」に試乗するのは今回が初だったが、その第一印象は「何も知らなければV6と間違えそう」。2代目Cクラスには「C240」という2.6リッターV6モデル(170ps、24.5kgm)もあったが、パワー感はそれと同等で、エンジン音や振動といった直4のネガもほとんどない。むしろ低・中回転域ではC230コンプレッサーの方が力強く、アクセル全開ではスーパーチャージャーの「ウィ~ン」という作動音と共に、グングン加速してくれる。
それ以外は、おおむね「いつものCクラス」。初代から今の3代目まで、Cクラスに乗る機会はちょこちょこあるが、そのたびに「Cクラスって変わらないなあ」と思えるのがメルセデス・ベンツらしいところ。新しい方がスポーティなのは確かだが、こうしてUカーという形で乗ってみると、ドライバーの操作や路面状況などにいちいち反応せず、ヒタヒタと穏やかに走るところなど、むしろ変わらなさの方が印象的だ。
年式・車名 2004 Mercedes-Benz C230 Kompressor Stationwagon Avantgarde
形式 GH-203240
寸法 全長4550mm×全幅1730mm×全高1465mm
ホイールベース 2715mm
車重 1550kg
駆動方式 後輪駆動(FR)
エンジン 1795cc 直列4気筒DOHC・4バルブ・スーパーチャージャー
最高出力 191ps(141kW) /5800rpm
最大トルク 26.5kgm (260Nm)/ 3500-4000rpm
トランスミッション 5速AT
使用燃料/容量 プレミアムガソリン / 62L
10・15モード燃費 10.8km/L
タイヤ 前:205/55R16/後:225/50R16
最小回転半径 5.0m
発売時期 2004年6月 (C230 コンプレッサー ステーションワゴン アバンギャルド)
当時の新車価格 520万8000円
試乗車スペック
初年度登録 2004年8月
試乗日 2011年2月
販売価格 249万円(消費税込み)
走行距離 2万3900km
ボディカラー アラバスターホワイト
備考 社外HDDナビ・TV・CD、ETC、バックカメラ
AIS評価点 -点
実用性はコンプレッサーで十分、高級感はV6に分がある
2代目Cクラス「W203」は、Uカーとしては今がまさに旬だ。特にCクラスワゴンは、仕事やプライベート、そしてファミリカーとしても使いやすく、20代の方からベテランまで広くすすめられる。
購入にあたって迷うとすれば、やはりエンジンだろう。それはとりもなおさず、直4コンプレッサーかV6か、という話になる。直4コンプレッサーに関しては、ベーシックなC180/C200コンプレッサーでも性能は十分で、さらに今回試乗したC230コンプレッサーならパワーや内装の高級感でもV6モデルに負けないものがある。燃費も以前のV6より良く、自動車税などの維持費が安いのもメリットだ。
一方で、Cクラスにエンジンそのものの高級感を求めるなら、やはりV6モデルから選ぶのがいい。V6の方が回転フィーリングが滑らかで、エンジンの音もいいという原則は、直4モデルのほとんどをコンプレッサー化したCクラスでも生きている。
実のところ2代目Cクラスは、2004年のマイナーチェンジで内外装や走りの質感、そして信頼性が向上しており、2005年にはラインナップも大きく変更されている。「ドイツ車はモデル末期に限る」という平凡な話ではあるが、多少相場は高めでも、今後はこうした後期型が狙い目だろう。
Text:丹羽 圭(Kei Niwa), DAYS
Photo:DAYS










