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Uカー試乗記

Uカー試乗記

掲載日 : 2011年02月10日

2006 BMW 335i M スポーツ

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パワーと燃費が自慢の3リッター直6ターボを搭載

2005年にデビューした5代目3シリーズ
(photo:BMWジャパン)

通称「E90型」と呼ばれる5代目3シリーズは、正確にはセダンが「E90型」、ツーリング(ステーションワゴン)が「E91型」、クーペが「E92型」、カブリオレが「E93型」で、エンジン種類も多種多様だ。今回ピックアップする「335i」は、3リッター直列6気筒・直噴パラレルツインターボ(306ps、40.8kgm)を搭載したモデル。このエンジンは3シリーズの中では最もパワフルであり(M3用の4リッターV8を除く)、なおかつ燃費性能に優れるもの。有名な「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を2007年から連続受賞した、極めて評価の高いエンジンだ。

3シリーズへの搭載は2006年秋にクーペから始まり、続いてセダンとツーリング、そして2007年にはカブリオレにも搭載されている。

2010年には燃費性能をアップ

2008年のマイナーチェンジではグリル、バンパー、ライト類などのデザインを変更
(photo:BMWジャパン)

その後、セダンとツーリングは2008年に内外装をマイナーチェンジし、さらに2010年にはシリーズ全体で燃費を改善。335iセダンの10・15モード燃費も、従来の8.9km/Lから10.2km/Lに向上している。

なお、335iクーペと335iカブリオレは2008年11月に6ATを廃止して7速DCTとなり、M3にも2008年から7速DCTが用意されたが、335iセダンと335iツーリングは2011年2月現在も6ATのままだ。

E90型3シリーズは2011年2月現在も販売中だが、過去の例で言えばライフスパンは大体7~8年なので、おそらく次回のフルモデルチェンジは2012年以降と予想されている。(2011.2)

 

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ボディ幅はワイドだが、小回りは得意

試乗車は2006年式で、E90型としては初期、335iとして極初期のモデル

現行3シリーズはすでに街でよく見かけるクルマなので、詳しい説明は不要だろう。サイズ面では、1815mmもある全幅が目立つところだが(2008年マイチェン以降は1800mm)、自宅ガレージの事情さえ許せば気にならないはず。

さすがFR車だけあって最小回転半径は5.3メートルしかなく、小回りは大得意だ。特に335iは電子制御でギア比を可変する「アクティブ・ステアリング」を標準装備するため、低速ではステアリングをクルクルではなく、クルッと回すだけでUターンできる。

 
試乗車はBBS製18インチホイールを履いていたが、標準は前後とも225/45R17
左右2本出しのマフラーが迫力。Mスポーツ仕様は車高も若干低い
舵角や車速などの応じて光軸を左右に可変する「アダプティブヘッドライト」は335iに標準装備

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335iは装備も充実

試乗車の内装はブラックだったが、ベージュやブラウンもある

黒基調の内装にアルミパネルという、BMWらしい硬派なインテリア。335iは3シリーズの最上級グレードらしく装備も充実しており、iDriveはもちろん、コンフォートアクセス(キーを携帯するだけでドアの施解錠やエンジン始動が可能)、電動レザーシート&シートヒーターなども揃う。さらに試乗車はMスポーツパッケージ付で、パドルシフトも装備していた。

 
電動レザーシートは、体型と好みに合わせて自在に調整可能
このiDriveは第一世代の改良型。操作性は良好で、地図表示もきれい
Mスポーツパッケージ付ではスポーツステアリングやパドルシフトが備わる
 
大人でも快適な後席。つま先をフロントシートの下に入れて足を伸ばせる
荷室上部のレバーを引けば、背もたれが倒れる。アームレスト部だけの貫通も可
ランフラットタイヤが標準で、パンク修理キットやスペアはない。バッテリーは右床下
 

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あり余るパワーとトルク。タイヤは早めに替えたい

335iの0-100km/h加速は5.8秒、最高速は250km/h(リミッター作動)

試乗した335iは2006年式で、取材時点では約4年落ちだったが、走行距離は1万6200kmと少なめ。社外品と思われるBBS製ホイールとタイヤを除けば、コンディションは良好だった。販売価格は新車価格の668万円(オプション含まず)に対して369万円だ。

アクセルを踏み込めば、3リッター直6・直噴ツインターボは、スムーズながら凄みのあるサウンドと共に、4.5リッターV8くらいのパワー感で一気にボディを加速させる。これなら確かにV8は要らないなあ、というのが第一印象。打てば響くというより、踏めばトルクが湧き出てくる。

 
335iの直6・直噴パラレルツインターボには、3気筒ごとに一基の小径ターボが備わる。

ただし試乗車が履いていた18インチタイヤは溝こそしっかり残っていたが、劣化が進んでおり、最高出力306ps、最大トルク40.8kgmの大パワーを与えるには、少々心もとないコンディション(標準のランフラットではなく、ダンロップのSPスポーツMAXX)。いちおうエア圧だけチェックして慎重に走ったが、3000回転くらいのハーフスロットルでも、後輪は軽々と空転し始め、トラクションコントロールが介入する。もちろん、オートプラネット名古屋では、明らかにライフの終わったタイヤは納車時に無償で交換するとのことなので、ご心配なきように。

タイヤはそんな状態だったが、その他はまったく問題なし。Mスポーツ仕様のサスペンションはしなやかで、乗り心地はメルセデス・ベンツのCクラスあたりと比べても全く遜色ないレベル。335iは動力性能こそすごいが、キャラクター的には硬派なスポーツセダンというより、快適志向の高性能GTセダンだ。

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年式・車名  2006 BMW 335i M Sports
形式  ABA-VB35
寸法  全長4525mm×全幅1815mm×全高1440mm
ホイールベース  2760mm
車重    1620kg
駆動方式  後輪駆動(FR)
エンジン  2979cc 直列6気筒DOHC・4バルブ・直噴ツインターボ
最高出力  306ps(225kW) /5800rpm
最大トルク  40.8kgm (400Nm)/ 1300-5000rpm


トランスミッション  6速AT
使用燃料/容量  プレミアムガソリン / 60L
10・15モード燃費  8.9km/L
タイヤ      標準車:225/45R17(試乗車:前 225/40R18・後255/35R18)
最小回転半径   5.3m
発売時期     2006年10月(335i)
当時の新車価格  668万円


試乗車スペック

初年度登録   2006年11月
試乗日      2011年1月
販売価格    369万円(消費税込み)
走行距離    1万6200km
ボディカラー  サファイアブラック
備考      -
AIS評価点    -点

 


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335iはパーフェクト。ただし325iやM3もあり

取材した日、オートプラネット名古屋にはE90型だけで10台以上の3シリーズが並んでいた

燃費は2.5~3.0リッター並みで、パワーは4リッターV8並み。しかもBMWが誇る直6で、振動特性はV8並みか、それ以上。そんなエンジンを載せた335iに、同じ条件で勝負できるライバル車はそうそうないはず。比較する場合は、燃費のいいV8とか、最新クリーンディーゼルとか、V6ハイブリッド車といった“異種格闘技戦”に持ち込む必要がありそうだ。

もちろん同じ3シリーズで言えば、325iでも動力性能は十分だし、所有する歓びやパフォーマンスなら先代のE46型を含めてM3という手もある(6MTが主流だが)。335iの場合、3シリーズの最上級グレードだけあって装備がいいのはメリットだが、最終的にどのグレードを選ぶかは、結局のところ好みや用途次第だろう。

 

なお、2008年10月以降のモデルなら内外装がアップデートされ、新車に近い感覚で乗れそうだが、いかんせん335iは新車価格が700万円前後もするので、Uカーでもその年式では、まだちょっと手が届きにくい。また少なくとも335iセダン/ツーリングの場合、前期と後期でハードウエア面での大きな差はない。といったことからすれば、今しばらくは2006~2008年までの前期モデルが狙い目だろう。

 

Text:丹羽 圭(Kei Niwa), DAYS
Photo:DAYS

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