掲載日 : 2011年12月09日
2007 アルファロメオ アルファ 159 2.2 JTS セレスピード
156(と166)の後継車。2006年に日本上陸
159シリーズは大ヒットした156シリーズの後継車。また最上級セダン「166」(2008年に生産終了)の実質的な後継車でもあり、従来の156より上級移行したモデルとなっている。スタイリングは156の後期型に引き続き、ジョルジェット・ジウジアーロとアルファロメオのデザイン部門が担当している。
日本では2006年にまずセダンが登場。大きく分けて2.2リッター直4エンジンを搭載した「2.2 JTS」の6MTとセレスピード(6速セミAT)、そして3.2リッターV6に4WDを組み合わせた「3.2 JTS Q4」の6MTとQトロニック(6AT)の計4モデルが用意された。
2007年にはステーションワゴンの「159 スポーツワゴン」を追加。こちらは「2.2 JTS」のセレスピードと「3.2 JTS Q4」のQトロニックの2モデルで、つまり2ペダル車のみが導入された。セダンとスポーツワゴンのいずれも、日本では2011年前半に販売を終了している。

サイズもデザインも156より上級移行
比較的コンパクトだった156に比べて、一回り以上ボディサイズが大きくなった159。4690mmの全長だけならトヨタのマークXあたりに近いが、「盾」をモチーフにしたフロントグリル、横3連のヘッドライト類(真ん中はウインカー)、彫刻的なデザインや張り出したフェンダーアーチなどがアルファロメオらしい。
また156ではスポーツセダン的なスポーティさが特徴だったが、159では室内の広さや実用性が重視され、全体にオトナっぽい雰囲気。このあたりは要するに最上級セダン166の後継でもあるからだ。
いかにもイタ車、いかにもアルファロメオ
試乗車の内装はオプションのチベットレザー仕様。2眼式の速度計と回転計に加えて、センターコンソールに油温計、水温計、燃料計を3つ連ねるデザインはアルファロメオの伝統芸だ。
空間的には156より明らかに広く、質感も明らかに上。このあたりにも166なき後の最高級セダンという立場がうかがえる。後席は特に広くないが、レザーシートの仕立てはまさに職人仕事。また計7個のエアバッグを標準装備するなど、安全装備も充実している。
トルキーなエンジン、進化したセレスピード
試乗したのは2007年式の「2.2 JTS セレスピード」。初年度登録から5年弱、走行距離2万2400km、AIS評価点は4点という車両。新車価格はオプション込みで400万円オーバーだったはずだが、当車両の販売価格は298万円だ。
ブロック型キーをインパネに差し込み、スタートボタンを押してエンジンを始動。「2.2 JTS」こと吸・排気バルブ連続可変バルブタイミング機構付の直噴ユニットは、最高出力185ps、最大トルク23.4kgmを発揮。スペック自体はハイチューンだが、一昔前の「ツインスパーク」みたいにフォン!フォン!と軽く吹けることはない。GM系エンジンがベースのせいか、下から上までフラットに回る実用型エンジンという印象。
セレスピードに関しては、セミATに慣れていないとクリープが発生しないことや1速→2速のシフトアップ時に若干の失速感が出ることが気になるかも。それでも159固有のレスポンスやリズムをつかめば、違和感は徐々に消えるはず。パドルシフトを操作した時の反応は、なかなか素速く、シフトダウンは相変わらずブォン!と中吹かしを入れて気持ちよく決めてくれる。また本来セミATが苦手とするシフトアップは、この10年間で特に巧くなったと思う。
年式・車名 2007 Alfa Romeo Alfa 159 2.2 JTS Selespeed
形式 GH-93922
寸法 全長4690mm×全幅1830mm×全高1430mm
ホイールベース 2705mm
車重 1570kg
駆動方式 FF
エンジン 2198cc 直列4気筒DOHC・4バルブ・直噴
最高出力 185ps(136kW) /6500rpm
最大トルク 23.4kgm (230Nm)/ 4500rpm
トランスミッション 6速セミAT
使用燃料/容量 プレミアムガソリン / 70L
10・15モード燃費 8.8km/L
タイヤ 215/55R16
最小回転半径 -m
販売期間 2006年2月~2011年7月(159セダン)
発売時の新車価格 399万~471万円(2.2 JTS セレスピード)
試乗車スペック
初年度登録 2007年2月
試乗日 2011年11月
走行距離 2万2400km
ボディカラー ルビーノレッド
備考 ワンオーナー、ETC付
AIS評価点 4点
販売価格 298万円(消費税込み)
毎日乗るなら新世代アルファがいい
今回あらためて159に乗って思ったのは、大人向けだなぁということ。ドライバー重視だった156に対して、家族や大人4人で移動するためのフォーマルセダンというのが159の印象だ。
またアルファロメオと言えば、一昔前のGTVやスパイダーといった「ちょっと旧いアルファ」も人気だが、「アルファロメオを毎日普通に乗りたい」という方には、やはりチェーン駆動の新型エンジンを搭載し、現代的なプラットフォームでしっかり感が段違いに増した新世代モデルがいいと個人的には思う。
2011年12月現在、パワートレインやプラットフォームを共有する159セダン/159スポーツワゴン/ブレラ/スパイダーといった一連のモデルは、日本ではすでに絶版車となってしまった。無くなってしまうと欲しくなるのが人間の性というもので、今後しばらくはUカー市場で人気を維持しそうだ。
無難なのは「3.2 JTS Q4 Qトロニック」だが
グレードに関しては、機械としての洗練度や信頼感で言えば、3.2リッターV6のQトロニック(アイシンAW製6AT)がおすすめ。ドライビングフィールに古典的なイタ車らしさを求めないなら、これがベストの選択かもしれない。
2.2 JTSのセレスピードは、変速スピードやスムーズさといった点で、正直言ってVWのDSGに代表されるDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)には敵わない。しかしアルファの場合は、エンジンの息吹を感じながらアクセルワークを工夫したり、パドルシフトを駆使したりするところに面白さがあるとも言える。機械任せではなく、ドライバーの腕でスムーズに走る方がカッコいいでしょ? というイタリアンな方なら、セレスピードもしくは6MTを選ぶのが正解だ。
Text:丹羽 圭(Kei Niwa), DAYS
Photo:DAYS










