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掲載日 : 2012年01月20日

2006 BMW 650i カブリオレ

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高級4人乗りクーペ&カブリオレ

BMW 6シリーズ クーペ(E63型)
(写真:BMW ジャパン)

BMWの「6シリーズ」は、2ドア・4人乗りの、いわゆるスペシャリティモデル。今回とりあげるのは2003年に登場した2代目で、クーペはE63型、カブリオレはE64型と呼ばれる。「6」という数字が示すように、BMWの中ではかなり上位に位置するモデルだ。個性的なスタイリング、豪華な内装、優れた動力性能、高い快適性などが特徴で、カブリオレにはスイッチ一つで開閉が可能な電動ソフトトップが装備される。

 
BMW 6シリーズ カブリオレ(E64型)。海外では「6シリーズ コンバーチブル」とも呼ばれる
(写真:BMW ジャパン)

モデルライフ序盤は4.4リッターV8の「645Ci」と「645Ci カブリオレ」でスタート。途中から排気量を4.8リッターに拡大した「650i」と「650i カブリオレ」となり、3リッター直6の「630i」も追加。さらにM5譲りの5リッターV10エンジンを搭載した「M6」と「M6 カブリオレ」も加わっている。

価格はモデル末期の2008年当時で、630iが930万円、650iが1180万円、650i カブリオレが1260万円、M6が1640万円、M6 カブリオレが1700万円と、かなり高価だった。

日本では2011年に販売終了。その後は3代目(クーペはF13型、カブリオレはF12型)にフルモデルチェンジしている。

 

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得体の知れない高級感。約20秒でオープンに変身

ボディサイズ自体は全長約4.8メートル、全幅約1.85メートルといった具合に無闇に大きくない

スタイリングは極めて個性的で、どこか海洋哺乳類を思わせるヌメッとした顔つきが得体の知れない高級感を感じさせる。カブリオレはフルオート、つまりスイッチ一つでトップの開閉が可能で、オープン時にはリアウインドウがウインドディフレクターの役を果たすのが面白い。これを実現するため、幌の後部はミッドシップ・フェラーリのような形になっている。

なお6シリーズはボディ外板に樹脂素材を多用しているのもユニークなところ。フロントサイドパネルはサーモセット・プラスチック(熱可塑性樹脂)、トランクリッドは樹脂とグラスファイバーの複合素材であるシート・モールディング・コンパウンド(SMC)製になる。

 
ウインドディフレクターはクローズ時のリアウインドウも兼ねる
幌の開閉は約20秒で完了。ロック解除からウインドウ昇降までフルオート
2005年途中からアダプティブ・ヘッドライトがオプションから標準になった

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豪華極まりないインテリア

カブリオレは6ATのみ。クーペで選べるSMGにはパドルシフトが備わる

インテリアの第一印象は「贅沢」。なにしろ新車時の価格は約1200万円だ。広い面積に惜しみなく貼られたバーチウッドパネル、触感の滑らかなレザー、ナビゲーションや車両情報を表示する液晶ワイドモニター、それを遠隔操作するiDriveコントローラーなどなど、豪華かつ整然としたインテリアに圧倒される。なお試乗車はすでに5年落ちだったが、年月の経過を感じさせる痕跡は、装備的にもコンディション的にもほとんどなかった。

 
快適性や乗降性を重視したシート。もちろんフル電動で、シートヒーター付
試乗車は6速AT仕様。奧のドリンクホルダーは脱着可能
デビュー当初のナビはDVDだったが、この年式ではすでにHDD
 
足もとは狭いが、大人でも座れる後席。背もたれ中央の裏に救急セットがある
リアウインドウ兼ウインドディフレクター。もちろん電動で昇降する
幌を開閉する途中。コンパクトに折り畳まれることが分かる
 
ランフラットタイヤゆえ、パンク修理キットやスペアタイヤはない
クローズド時には幌の収納スペース「バリアブル・ソフトトップ・ボックス」を格納できる
オープン時の荷室はこんな感じ。横幅はあるが、天地は狭い

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極上のスムーズさが味わえる4.8リッターV8

遮音・断熱性の高い多層構造のソフトトップにより、クローズド時の快適性はクーペに遜色ない

試乗した「650i カブリオレ」は2005年以降の後期型。約5年落ちで、走行距離は2万8200km。販売価格は新車当時の1177万円に対して、498万9000円だ。

6シリーズに乗るのは今回が初めてだったが、運転感覚は同世代の5シリーズと似たような感じ。クーペ(645Ciと650i)には6速セミATの「SMG」もあるが、カブリオレは6ATだけなので、クリープはばっちりあるし、変速も滑らかそのもの。「アクティブ・ステアリング」のおかげで、体感上の小回りもよく効く。

 
2代目6シリーズのエンジンはM6用のV10を除いて全てバルブトロニックになる

アクセルを深く踏み込めば、「極上」と表現したいほど滑らかな加速が始まる。「650i」のエンジンは4.8リッターのV8で、最高出力は367ps、最大トルクは50.0kgm。しかし運転していると、スペックなんてどーでもいいと思えてくるほど、優雅さが際立つ。

ちなみに車重は、「1.7~1.8トンくらいかな」などと試乗中は思っていたが、実際にはオープン化に伴うボディ補強によってクーペより約220kgも重く、実に1960kgもある。なるほどこの高級感は車重に負うところも大きいかも。

 
後席には若干風が吹き込むが、前席ならほとんど風の巻き込みはない

オープン時の快適性は、ちょっと驚くレベル。風の巻き込みや風切り音が極めて小さく、スムーズな加速感やゆったりした乗り心地と相まって「すごく贅沢なクルマに乗ってる」感がある。こういった心地よさは、2人乗りの小型オープンスポーツやコンパクトカーベースのカブリオレでは味わえないものだ。

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年式・車名  2006 BMW 650i Cabriolet
形式  ABA-EK48
寸法  全長4830mm×全幅1855mm×全高1360mm
ホイールベース  2780mm
車重    1960kg
駆動方式  FR(後輪駆動)
エンジン  4798cc V型8気筒DOHC・4バルブ
最高出力  270kW(367ps) / 6300rpm
最大トルク  490Nm(50.0kgm) / 3400rpm


トランスミッション  6速AT
使用燃料/容量   プレミアムガソリン / 70L
10・15モード燃費  7.6km/L
タイヤ      前:245/45R18・後:275/40R18
最小回転半径   5.7m
販売期間     2004年2月~(645Ci カブリオレ)、2005年10月~2011年6月(650i カブリオレ)
発売時の新車価格  1177万円(2006年9月発売モデル、オプション含まず)


試乗車スペック

初年度登録   2006年10月
試乗日     2011年12月
走行距離    2万8200km
ボディカラー  アルピンホワイト
備考      ETC、スマートレコーダー付
AIS評価点    4.5点
販売価格    498万9000円(消費税込み)


 


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信頼性や装備面で、650iの6ATが手堅い

オートプラネット名古屋に並ぶ650i カブリオレ

6シリーズカブリオレは何だかすごくエキゾチックな感じがするハイエンドなオープンモデル。カッコいいし、快適だし、後席にひょいと手荷物も置けるから、助手席に大切な人を乗せて遠出するような時にも最適だと思う。

購入にあたっては、モデルライフ序盤の645Ciか、その後の650iかが一つの分かれ目だが、おすすめは改良が進んで信頼性の高まった650i。装備面でも、HDDナビや改良型iDrive等が採用された650iを選ぶメリットは大きい。

なおクーペの645Ci/650iにはトルコン6ATの他に、6速セミATの「SMG」がある。6シリーズのSMGに試乗したことはないが、一般的には6ATの方が信頼性は高く、運転もしやすいので無難だと言える。

本命はクーペの630i

BMW M6 クーペ
(写真:BMW ジャパン)

また6シリーズを語る上でどうしても外せないのが、2006年に発売されたM6だ。F1テクノロジー直系となるBMW M社製の5リッターV10エンジンと7速SMGを搭載した高性能モデルで、これはもうほとんどスーパースポーツみたいなもの。よって購入する側にも、それなりの甲斐性が必要だろう。

現実的な話をすれば、本命は630iだ。カブリオレはなく、クーペのみとなってしまうが、動力性能は十分で、信頼性も高い。エンジンはもちろん、BMWが誇る伝家の宝刀、ストレートシックスになる。機会があれば、ぜひこの630iもこのページで取り上げてみたいと思う。

 

Text:丹羽 圭(Kei Niwa), DAYS
Photo:DAYS

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